【MLB】大谷元同僚捕手、サイン盗みア軍を痛烈批判「お金を奪った。最も耐え難い」

昨シーズンは途中まで大谷翔平と同僚だったジョナサン・ルクロイ【写真:Getty Images】

レッドソックスとマイナー契約のルクロイがサイン盗みのアストロズを痛烈批判した

 レッドソックスとマイナー契約を結んだジョナサン・ルクロイ捕手が、サイン盗みをしていたアストロズを激しく批判した。数年前からアストロズのサイン盗みを知っていたという33歳は苦闘を振り返りつつ、「野球はビジネス。アストロズは選手たち、その家族や子供からお金を奪っている。それが最も耐えがたい」と語った。米スポーツ局「ESPN」が伝えている。

 ルクロイは16年から17年途中までレンジャーズ、18年はアスレチックス、19年はシーズン途中までエンゼルスでプレー。いずれもアストロズと同地区のチームだ。記事では憤りを口にしている。

「2年前から知っていたよ。公になったのは最近だけどね。球界、特に同地区の球団では誰もが知っていた。僕たちは知恵を使って勝たなければならなかった。サインを解読するコンピュータプログラムがあるなら厳しいね。積極的にサインを変更していたよ。僕たちは分かっていたし、チャレンジだった。精神的なチャレンジだったね。残念なことだよ。公になって嬉しい」

 アスレチックス時代にはサイン盗みの“告白者”で同僚のファイアーズからアストロズの“戦略”を聞かされていたという。それでも、ベンチ内のゴミ箱を使って打者に知らせる術は知らず。ベテラン捕手は複雑なサインを使って撹乱しようとしていたが、アストロズ打線は上回ってきたという。

「クレイジーだったよ。厳しい球を打っていた。『すごい、今まで見た中で最高の打者たちだ』と思っていた。彼らがしていたことが分かった時、理解できたよ」

 アストロズ選手たちへの処分はなく、17年ワールドシリーズ制覇もそのまま。ルクロイはアストロズの選手たちが13年に禁止薬物使用により出場停止処分を受けたブルワーズのライアン・ブラウン外野手と同等の処分を受けるべきと主張した。

「ステロイドを使用した選手たちは処分を受けている。彼(ブラウン)は処分を受けた。僕にとって最も辛いことは、他の皆も言っているけど、お金を奪っていることなんだ。マウンドの選手は、3Aとメジャーを行き来する選手かもしれなくて、サインを盗まれて打ち込まれ、降格して2度と昇格できないかもしれない。打ち込まれてキャリアが終わってしまった選手もいるかもしれない。野球はビジネスなんだ。機能しなければ、プレーできない。選手には家族や子供がいる。彼らは選手たち、その家族や子供からお金を奪っているんだ。それが最も耐えがたい。正しいやり方でプレーするべきだと思う」

 選手を処分をしなかった大リーグ機構のマンフレッド・コミッショナーへの不満も高まる一方だ。(Full-Count編集部)

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