新型肺炎で青森県内もホテルにキャンセル

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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、外国人の宿泊キャンセルが発生している青森市内のホテル。カウンターには予防対策として従業員のマスク着用を知らせる掲示物も=21日

 新型コロナウイルスの国内での感染拡大に関し、青森県内の一部宿泊施設で2~3月の外国人宿泊の約35%がキャンセルされたことが21日、県の調査で分かった。県内中小企業では、前年の同時期と比べ売上高が2割以上減少した企業もある。一方、青森観光コンベンション協会の調査によると、青森市内の五つのホテルでは3週間で計1500人以上のキャンセルが発生した。感染拡大の影響が、県内に広がっている。

 県の調査は、県議会商工労働観光エネルギー常任委員会で報告があった。インバウンド(訪日外国人客)誘致に積極的に取り組む県内13の宿泊施設(従業員10人以上)を対象に2、3月の外国人客の予約のキャンセル状況を調べ、12施設が回答。2月17日時点のキャンセル率は約35%だった。件数は公表していない。

 台湾のエバー航空が運航する青森-台北(桃園)線は、1月の搭乗率が80.8%だったものの、2月以降は出国、入国ともキャンセルが出ているという。

 県誘客交流課の宮古曉課長は「今後の動向によっては日本人観光客を含め、予約のキャンセルのみならず新規予約の減少も考えられる。情報収集に努めたい」と述べた。

 また、経済団体を通じて17~20日の4日間、県内中小企業106社を緊急調査したところ、新型コロナウイルスの影響で直近1カ月の売上高が前年同期と比較して減少していると答えた企業は28社(26.4%)あった。業種別では製造業9社、小売、宿泊業がともに5社、運輸業4社、飲食業3社、卸売業1社、その他1社だった。

 このうち5社は売上高が2割以上減少。製造業は中国からの部品納入ストップ、宿泊業は中国の団体旅行キャンセル、飲食業は外国人観光客の減少を理由に挙げた。

 県商工政策課の三浦雅彦課長は「経営に支障が生じた企業には県の特別保証融資制度を活用してもらうなど、国や関係機関と連携しながら適切に対応したい」と話した。

 一方、青森観光コンベンション協会が青森市内にある8カ所のホテルから聞き取った結果によると、1月27日~2月16日の3週間で、5カ所のホテルで計1500人以上のキャンセルが発生。このうち、毎日あるいは、ほぼ毎日キャンセルがあったホテルが3カ所あった。中には、1日で130人以上のキャンセルが発生したホテルもあり、このうち中国人観光客は30人弱だったという。

 同協会の六角正人専務理事は「現在の状況を踏まえると、キャンセルは残念だが、やむを得ない部分もある。今後、修学旅行客に影響しないか心配だ。春の行楽シーズン前に早く終息してほしい」と語った。