新型コロナ感染のタクシー運転手2人、なぜリストから漏れていたのか

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新型コロナウイルス対策について説明する県ハイヤー・タクシー協会の東江一成会長(右)=20日、那覇市・同協会

  沖縄県内で新型コロナウイルス感染が確認された2人のタクシー運転手が、感染可能性のある人をまとめた県のリストから漏れていたことについて、県ハイヤー・タクシー協会は20日、事務的ミスや聞き取りの際の事実誤認があったと明らかにした。

 協会は県からの要請を受け、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」関係者と接触した可能性がある運転手について、加盟社に報告を求めてきた。

 協会によると、1人目の女性運転手の勤め先は、女性をリスト対象者とするよう6日から10日の間に協会へファクス送信したと説明。だが、協会にファクスは届いていなかったという。

 2人目の男性運転手は、勤め先が男性に口頭で聞き取った際、クルーズ船が停泊する若狭に「行っていない」と回答。乗客も乗せていないと話したため、協会に報告しなかった。

 協会は1月29日以降、5回にわたり加盟社に注意喚起を行ってきたが、聞き取り方法について具体的な指示はしていなかったという。立て続けに感染が確認されたことを受け、全運転手に感染可能性がないか、業務日報を基に改めて対面で聞き取り調査をするよう20日朝に加盟社に通知した。

 東江一成会長は「危機意識が浸透していなかった。情報共有化を徹底してやらないといけない」と話した。

◆運転手の健康診断を前倒し

 県内のタクシー運転手2人の新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、県ハイヤー・タクシー協会は20日、緊急理事会を開いた。例年、4~5月に実施する運転手の健康診断を3月に繰り上げるほか、健康管理、車の消毒の徹底を呼び掛けることを確認した。
 協会はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の客を乗せた運転手全員の検査を県に求めているが、困難とみられている。このため健康診断を前倒しで実施し、運転手の健康状態を早期に確認する。
 一方、運転手の日々の健康管理や車内の消毒、万一感染者が出た場合の対応などを週内にもマニュアル化するほか、感染防止に関する講習会も企画する。