【世界ひとり飯(6)】香港のミシュラン店で「ガチョウのロースト飯」を堪能

世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った食べ物をご紹介。今回は香港の「ガチョウのロースト飯」です。屋台からフードトラック、高級レストランなど、お店タイプは様々ですが、香港にはなんと15,000件ものレストランがあるそう。一人で食べるなら、気軽なお店がいい。でも、おいしいものが食べたい!という欲望を叶えてくれる、美味しいお店を厳選してご紹介します。

香港島の金融街にも旨い店が

香港は、大陸側の九龍と、海を渡った香港島の2つの地域に大きく分けられます。香港島側の中心は、世界有数の金融街。高層のビジネスビルが立ち並んで、その隙間に道路が走っているといった風景です。そんな金融街ですから、夜の商談にも使うような高級レストランもありますが、手っ取り早くおなかを満たす旨い料理を出す、カジュアルなお店もいろいろあります。

ミシュランガイド一つ星の一楽焼鴨

今回紹介する「一楽焼鴨(ヤットロック レストラン)」は、金融街のすぐそばにありながらも、かなりカジュアルなお店です。大通りから一本入った、ちょっとごみごみした通りに面してほんの4mほどの間口なので、注意していないと通り過ぎてしまうほど。

店頭にはミシュランガイドのステッカーが貼ってありました。このお店、実はミシュランの一つ星です。ミシュランの格付け、念のためおさらいしておきます。

• 三つ星 そのために旅行する価値がある卓越した料理

• 二つ星 遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理

• 一つ星 そのカテゴリーで特に美味しい料理

• ビブグルマン 3,500円(サービス料、席料含む)以下で特におすすめの食事を提供している

• ミシュランプレート ミシュランの基準を満たした料理

そしてこの一楽焼鴨は一つ星。そしてその店内はローカル感がたっぷり。まさに香港の食堂と言った雰囲気です。働いているおばさんたちも元気いっぱいで活気があります。

ガチョウのローストはご飯と食べる!

こちらがイチオシの「脆皮焼鵝飯」(ガチョウのクリスピーロースト)です。ご飯にドンとのったガチョウの皮がクリスピーでなかはしっとり。そこまでクリスピーじゃないタイプのローストもあります。ローストは炭火で焼いたものです。他にもチャーシューのようにマリネしたものを釜で焼いたタイプも。豚肉や鶏肉を使ったものもあって、ランチタイムはどれもご飯に乗ってHK$60(850円ほど)です。

ガチョウは皮も肉もしっかりしていて、いい意味で噛み応えもあり、また鶏とは違った旨味もたっぷりです。そしてなんといっても白飯が、ローストしたタレによく合います。ガチョウの油も旨味たっぷりでたまりません。

ビジネスマンから旅行客まで

近くで働くビジネスマンや旅行客など、様々な人達が訪れて、さっと食べては帰っていくというお店ですが、お店で働くおばさんたちは気さくだし、おいしいし、手軽だし。それに、一人客も多いので気軽に入れます。こんなお店もミシュラン一つ星って、なんだかいいですよね。

一楽焼鴨

住所:Yung Kee Building, Wellington St, Central

電話:+852 2522 1624

営業時間:【月・火・木・金・土】10:00~21:00、【日】10:00~17:30

定休日:水曜日

https://guide.michelin.com/hk/en/hong-kong-region/hong-kong/restaurant/yat-lok

[All photos by Atsushi Ishiguro]

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