県公立高入試 前・後期で 2021年度から 長崎県教委が制度改革

 長崎県教委は2021年度公立高入試から、入試制度改革に取り組む。現在の学校推薦制度を廃止し、前期と後期の2回に分けて実施するなど抜本的に見直す。受験生にとって特色、魅力ある公立高づくりを進めることなどが狙い。長崎県での公立高入試制度改革は長崎、佐世保、諫早の3地区での「総合選抜制度」が廃止された2003年度入試以来。
 新しい入試制度の対象は、2021年4月に高校入学する現在の中学2年生から。今回の改革について、長崎県教委は「生徒の学ぶ意欲や多様な能力が評価される」としている。
 長崎県教委によると、前期・後期に分けて実施し、生徒にとって受験のチャンスが2回になる。前期選抜(2月初旬)は「特色選抜」と「文化・スポーツ特別選抜」から各校が選択する形。両方実施する場合もある。特色選抜では基礎学力検査や、テーマに沿ったプレゼンテーションなどを、文化・スポーツ特別選抜では、基礎学力検査や実技などを課す。前期選抜の定員は「全募集定員の5~50%」の範囲で各校が判断する。
 後期選抜(3月上旬)はこれまでの一般入試同様、学力検査と面接で実施する。一般入試の学力検査の数学と英語で採用していた難易度の異なる選択問題(2種類から各校が選択)は廃止する。
 長崎県教委は今月から、中学校の教職員向け説明会を始めた。今後、受験生向けのリーフレットを作製する予定で、新しい入試を巡る各校の対応については県教委が取りまとめ、5月以降に公表する方針という。

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