「この数年で最高のスタート」マクラーレンF1、バルセロナテストはMCL35の信頼性の高さに満足

 マクラーレンF1チームのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルは、信頼性の面においてこの数年で最高のテストができたと明言しており、チームの士気は上向き、奮い立っている。

 バルセロナ−カタロニア・サーキットで行われた第1回目のプレシーズンテストの間に、カルロス・サインツJr.は2020年型マシン『MCL35』で合計237周を走行した。一方チームメイトのランド・ノリスは186周を走破し、ドライバーはふたりとも大きな信頼性の問題に直面することはなかった。

「周回数と我々がこれまでに見せた信頼性の高さに目を向ければ、今回はマクラーレンにとって数年ぶりとなる最高のテストのスタートとなった」とザイドルは金曜日のセッションの終わりにメディアに語った。

「チームの誰もが大きく報われたし、冬の間のハードワークがその効果を発揮しているという確かな証拠がある」

 しかし、MCL35はまだ本当のペースを発揮していない。燃料を多く積み、ハードコンパウンドのタイヤでの長距離走行に集中した結果、サインツJr.は全体で12番手、ノリスは参加ドライバー21人中20番手でテストを終えている。

「この3日間において我々は様々な手順を踏んでテストを行ったが、マシンは想定通りに動いた。このような相関関係を目にできたことは非常に素晴らしいことだ。私はとても満足している」

「このテストの結果にも非常に満足している。チーム全体による徹底的な準備と、完全に管理され集中してテストが実行されたおかげだ」

「テスト日程の前半に予定されていた作業リストにあるものはすべて実施することができた。我々は2回目のテストが始まるまでのこれからの数日を、詳細にわたって収集したすべてのデータを分析するために使う」

「また引き続きマシンには新たなパーツを投入していく。たとえば、今日(テスト3日目)は午前中に新しいフロントウイングを試した」

「自分たちが勢いに乗っているのを見るのは喜ばしいことだ。我々は次の水曜日にテストに戻り、メルボルンへの準備に取り組む上で、MCL35からさらなるパフォーマンスを引き出していく」

 ドライバーにとって、この日を表す言葉は間違いなく“ポジティブ”だろう。サインツJr.は、2回目のテストも楽しみにしていると話した。

「この午前中もテストプログラム全体を順調にこなすことができた。今も新しいマシンを理解し、テスト項目に取り組んでいる」

「1週目のテストはポジティブなものだったから、2週目のテストを始めるのが楽しみだよ」

 またノリスも、テスト3日目を終えて「全体的にポジティブな日だった」と述べた。

「あちこちでいくつか失敗したことがあったから、完璧ではなかったし、何度か赤旗も出た。だから計画していたほどの周回数を走ることができなかったけれど、それでも数周を逃しただけだ」

「そのことはさておき、マシンについてはより素晴らしい感触を得ているし、さらに自信を感じている。僕たちは何歩か前進したよ」

「この最初の3日間でシーズンをポジティブにスタートすることができたし、来週への準備も整った」

カルロス・サインツJr.(マクラーレン)
ランス・ストロール(マクラーレン)

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