感染男性の勤務先消毒

©株式会社北國新聞社

 石川県内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから一夜明けた22日、感染した県産業創出支援機構(ISICO)に出向中の県職員男性(50)が勤務する金沢市の県地場産業振興センター新館では、県の委託を受けた清掃業者が早朝から消毒作業を急いだ。ISICOは3連休中の事業を全て中止。マスク姿の職員は「(感染は)不可抗力なので…」と言葉少なに同僚を気遣いながら、不安な表情を浮かべた。

 消毒作業は通常の清掃作業と合わせて午前5時半頃から始まり、ISICOのほか県食品協会、県繊維協会なども入居する地場産センター新館1、2階全体を対象に行われた。

 感染防止のため防護服とゴーグル、マスクを着用した業者男性2人が、噴霧器に入ったアルコール消毒液を会議室のいすや机、共用部分の床、トイレなどにまき、ドアの手すりや自動販売機なども入念に拭いた。男性らは「指示された手順通りに行っている」と話し、午前中で作業を終えた。

 地場産センターによると、22、23日に新館で予定されていた講演会、セミナーなどの貸し館事業は全てキャンセルとなった。ISICOも22日、事業承継に関する休日相談会を予定していたが中止となった。午前中は数人のISICO職員が出勤し事務作業に当たったほかは訪れる人も少なく、建物内は閑散としていた。

 一方、感染男性と仕事で日頃から接点のある関係者は「県はもっと早く感染の可能性を公表してほしかった。知らずに接触した人はかなり多いはずだ」と憤りをあらわにした。

 感染男性は今月12~14日、県とISICO主催の移住・創業セミナーなどの運営のため、県職員らと東京都内に出張していた。

 関係者によると、男性は金沢に戻った14日午後5~6時頃、地場産センターのISICOに姿を見せた際には発熱はなく、土曜日だった翌15日以降は一度も出勤していないという。県によると、男性は16日に初めて発熱した。