平祐奈、初の社会人役にやる気満々。東村アキコ原作・UMKドラマ「ひまわりっ」クランクイン

神奈川県川崎市でUMKテレビ宮崎制作の連続ドラマ「ひまわりっ 宮崎レジェンド」(5月中旬放送予定、全10話)のクランクイン取材会が行われ、主演を務める平祐奈、共演の高橋克典、井上祐貴の3人が出席。この日はクランクインして3日目だったのだが、撮影序盤とは思えないほど和気あいあいとした雰囲気で会見は進められ、時に会場には爆笑が巻き起こった。

主人公・林アキコを演じる平は、撮影現場について問われると「和やかな現場で毎日楽しいです!」と笑顔。アキコの彼氏候補・健一2号役を務める井上も「想像していた以上に笑いの絶えない現場でした」とコメントした。2人が「特に笑いをこらえるのが大変」と語ったのは、アキコの父・健一1号を演じる高橋とのシーン。平は「コミカルな動きがすごくて(笑)。克典さん、膝が柔らかいなって(笑)」と笑うも、「漫画で描かれている一つ一つの動作やしぐさを、こんなちゃんと動作で表現できるんだって感動しました」と“先輩”へ尊敬のまなざしを向けた。

一方の高橋は「祐奈ちゃんには、もっとまっとうな道をこれから歩んでいただきたいと思っているので、あんまり参考にしなくていいよ。(撮影が)終わったら忘れてください(笑)」と苦笑い。注目の若手2人との共演に「とってもみずみずしくて、清純。それが僕は面白くて仕方がないです。最近おじさんとばっかり仕事してますから(笑)」と言い、笑いを誘った。

平が演じるアキコは会社員という設定。自身初めての社会人役に「やっとできるんだって、うれしかったんですけど、ちゃんと(社会人に)見えるのかな?って」と不安をのぞかせるも、その顔はやる気に満ちあふれた様子だ。

現在、大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合ほか)で重厚な演技を見せる高橋だが、本作の健一1号は“チャーミングでユニーク”な人物で、過去に演じてきた役柄とも大きなギャップが。監督から容赦なく“濃いキャラクター”を注文されるため、「『もう来年以降は大河の話は来ないかな~』って思いました。もうそうなったら宮崎に責任取っていただこうかなと思ってます(笑)」と苦笑混じりにぼやく場面も。

健一1号のユニークさは、衣装や髪形からも見てとれる。特に平が「再現のクオリティーがすごい」と称するほど、髪形のインパクトは大。高橋は「原作の絵と同じにしようと思って」とし、「長年付き合っているけど、ずっとそこだけ気になっていたっていうような“ヅラ感”を目指してます」と説明。ベテラン実力派俳優としての顔ものぞかせた。

また高橋は、ローカル局のドラマに出演するという意義について問われると「どんな作品でも分け隔てなく考えています」と即答。加えて「最近コンプライアンスに縛られた作品が非常に多いんですよ。地方局が作るドラマには、地方“らしさ”というか、何かそういうものから解放されたというか、自分たちの価値観を基準にしているなというふうに感じます」と、昨今増えてきた地方局制作ドラマを評価した。

健一2号を演じる井上は、クランクイン前に原作を読んだそうで、「それぞれのキャラが本当に立っていて、濃くて…。原作のファンの方それぞれが持つイメージを裏切らないように…自分なりにどう演じられるかなというのが楽しみでもあり、正直不安でもありました」と語った。

健一2号は「無表情でぶっきらぼう」で超天然という役どころ。自身の天然エピソードを問われると、平がニヤリ。井上は平に促されながら「僕は天然だと思ってないんですけど…」と前置きしつつ、まだ撮影3日目ながらも起きた出来事を吐露。早朝の6時20分の出発予定だったが、起床し時計を見ると“21分”。慌てて準備し、駅に向かう途中にあらためて確認したら深夜3時27分だったのだとか。高橋と平からそろってツッコミを入れられた“天然確定行為”で会場は笑いに包まれた。

ドラマの原作は、宮崎県出身の人気漫画家・東村アキコの「ひまわりっ ~健一レジェンド~」。宮崎を舞台に主人公・アキコが、突拍子もない言動で周囲を困惑させる父親・健一1号と、植物にやたらと詳しい超天然な彼氏候補・健一2号の2人に振り回されながらも、漫画家を目指す姿を描いたギャグ漫画で、ストーリーには東村本人の実話も交えられている。

© 株式会社東京ニュース通信社