EU離脱後の英自動車産業、中国と緊密な協力の可能性 SMMT

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EU離脱後の英自動車産業、中国と緊密な協力の可能性 SMMT

中国東部の上海にある上海フォルクスワーゲンの組立ラインで作業する労働者。(2018年10月30日撮影、上海=新華社記者/丁汀)

 【新華社ロンドン2月24日】英国の自動車製造販売協会(SMMT)は、中国を重要な市場と位置づけており、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)後の自動車産業は、中国と密接な協力関係を築く可能性を秘めていると予想している。SMMTで広報責任者を務めるエマ・ブッチャー氏は、新華社のインタビューに応じ、「中国の新車市場は急成長を遂げた。世界最大の市場だ」と述べた。

 英国とEUは、今年3月に貿易交渉を開始する予定だが、12月31日に終了する移行期間の期限までに交渉が成立するかかどうかは不透明だ。ブッチャー氏は「自由貿易協定が締結されることを願う。そうでなければ、状況は非常に深刻になる」との見解を示した。

 20年末までに双方で合意に至らない場合、WTOの規則が適用され、自動車メーカーは完成車で10パーセント、部品で最大4.5パーセントの関税が課せられる。ブッチャー氏は「関税を緩和する方法はなく、どこか別のところでコストを削減するくらいしかない」と述べ、業界はすでに無駄のない工程で運営されているため、これ以上のコスト削減は困難だとしている。

 英国では同国産5台のうち4台が輸出され、その半分がEU、3分の2がEU貿易協定を締結している国々であるため、英国の自動車産業にとってはEUとの協定が最優先事項になる。しかし、英国にとって中国はEUと米国に次ぐ3番目に大きな自動車輸出先であるため、大きな可能性を秘めた魅力的な市場となっている。

EU離脱後の英自動車産業、中国と緊密な協力の可能性 SMMT

英ロンドン・シドカップのディーラーに並ぶジャガー・ランドローバーの車。(2018年10月18日撮影、ロンドン=新華社配信)

 SMMTは19年6月、中国汽車工業協会(CAAM)と協定を締結した。これにより、両国間の市場動向やビジネスチャンス、貿易に関する情報交換が促進される。協定を高く評価するブッチャー氏は、双方がイノベーションや共同プロジェクト、投資の支援で機会が広がり、より緊密に連携できることに注目した。

 「英国と中国の対話やネットワーキングにとって良い機会となり、両国間の異なる規制枠組みに対する理解が深まるだろう。特別な何かが始まるきっかけであることを期待している」と語った。

 ブッチャー氏によると、電気自動車とゼロエミッションへの移行は、英国と中国の双方がともに目指す目標だ。英国には革新とエンジニアリングの専門知識があり、中国には重要な製造拠点と販売市場があるという。

 英国の高級車メーカーにとって、中国は非常に重要な市場であるとブッチャー氏は話す。アストンマーティン、ロールス・ロイス、ベントレー、マクラーレン、ジャガー・ランドローバーなど、英国の有名な自動車メーカーは、すでに中国に投資している。

 ブッチャー氏はまた、近年の中国の開放措置を歓迎し、この措置により英国の自動車メーカーが中国市場に参入しやすくなり、より平等な環境で作業できるようになったと指摘。「すでに英国のメーカーが中国に多くの投資をしてきたのを目の当たりにした。今後数年でさらに増えるのは明らかだ」と述べた。