ブルージェイズ・山口 オープン戦初先発も1回持たず3失点

日本時間2月25日、ブレーブスとのオープン戦で山口俊(ブルージェイズ)が先発投手として実戦デビュー。先頭打者こそ打ち取ったものの、その後は2つの与四死球などで二死満塁のピンチを招き、二者連続タイムリーで3点を失ったところでマウンドを降りた。山口は1イニングすら投げ切れず、被安打3、奪三振0、与四球1、与死球1、失点3というほろ苦いデビュー戦に。試合はブルージェイズが1回裏に3点を奪って同点とし、3回裏には1点を勝ち越してそのまま4対3で勝利している。

ライアン・ボルッキが左肘の張りで先発5番手争いから脱落し、トレント・ソーントンとの一騎打ちに臨んでいる山口だが、オープン戦初登板は思い通りの結果とはならなかった。1番エンダー・インシアーテをセンターフライに打ち取ったものの、2番ダンズビー・スワンソンにレフトへのヒットを許し、3番ヨハン・カマルゴに死球を与えて一死1・2塁のピンチ。ここで4番ヨンダー・アロンゾはライトフライに抑えたが、5番チャーリー・カルバーソンに四球を与えて二死満塁となり、6番ドリュー・ウォータースと7番クリスチャン・パチェの連続タイムリーで3点を失って降板となった。

試合後、山口は「ボール時代が(日本のものと比べて)少し大きい。縫い目は日本のものより少し低い。慣れようと努力しているところ」と語り、まだメジャーのボールに完全には適応できていないことを明らかにした。ロス・アトキンスGMは「彼の実績を我々は信じている。コンタクトの上手い打者が多い日本でたくさんの三振を奪ってきた男だからね。きっと上手く適応してくれるだろう」と山口への信頼を口にしたものの、ライバルのソーントンが好スタートを切っている以上、のんびりしている余裕はない。

メジャーリーグ公式サイトでは、山口にリリーバーとしての実績があることが先発ローテーション入りの障壁になる可能性があることを指摘している。ライバルのソーントンはキャリアのほとんどを先発投手として過ごしており、山口がオープン戦でよほどの好成績を残さない限り、ソーントンが先発、山口がブルペンという形でレギュラーシーズンの開幕を迎えることになるかもしれない。

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