インターンシップ参加での正しいマナーとは?違反事項も掲載

インターンシップは、学生が企業や法人へ出向き、実際にスタッフの一人として働きながら社会の仕組みなどを知るプログラムのことです。社会人になる前の準備段階として、主に大学生が参加しています。そして、インターンシップに参加するには、社会人未経験でも相手に配慮したマナーなどを知っておくのが必須です。

インターンシップの目的とは?

インターンシップに参加することで「内定獲得」しやすいという声も挙がっていますが、根本的な目的としては「社会の構造を知る」「自分のことをより客観的に見つめる」ということです。しかもインターンシップでは、自分が学校と違う場である企業組織に身を置くことで、これまで抱いていた仕事に対するイメージや現実の仕事の違いを認識できることもあります。

インターンシップ参加前のマナー

インターンシップに参加するにあたり、事前に知っておきたいマナーを説明します。

開始予定時刻の10~15分までに到着すること

インターンシップに参加する場合、学校の始業時間と同様、余裕を持って10~15分までに到着することを心がけましょう。このくらいの時間であれば、身支度や仕事の準備も余裕を持って進められます。ただし、開始時間ギリギリでも、早すぎても企業の担当者に負担がかかります。その点を頭に入れておきましょう。また、朝の時間帯は、場所によっては通勤ラッシュの中、インターンシップ先へ通うことになります。特に都市部では、電車やバスの遅れも日常茶飯事です。朝起きたら最初に交通情報をチェックしておきましょう。

清潔感ある身だしなみで臨むこと

インターンシップ先のドレスコードが、スーツ必須でもカジュアルであったとしても、企業側の印象を良くするためにも清潔感ある身だしなみで臨みましょう。特に髪の乱れやスーツなどの服の汚れ、靴についた汚れには細心の注意を払い、仕事を始める前に身だしなみをチェックしておきましょう。

在籍大学の代表としての自覚を持つこと

インターンシップ先の企業では、学生たちの意欲・行動・言動を見て、「その学生が通っている大学の印象」を抱くようになります。例えば、ある大学出身の男子インターンシップ生が、遅刻の常習犯だったり、素行が悪かったとなると、その大学の後輩に当たるインターンシップ生にもネガティブな印象を持たせる場合もあります。あくまでも在籍している大学の「代表」として「企業で働かせていただく」という自覚を持って臨みましょう。

インターンシップ参加中のマナー

この章では、インターンシップに参加しているときのマナーについて紹介しましょう。

職場スタッフへの感謝の気持ちを忘れないこと

職場スタッフは、自分のルーチンワークをこなしながら、インターンシップ生への仕事やマナーを教えています。そんな多忙な日々の中、職場スタッフの人たちが誠心誠意対応しているのです。インターンシップ生は、感謝の気持ちを忘れずに取り組む姿勢が必要です。

気持ち良く挨拶をすること

挨拶は、インターンシップの場でも大切なことです。いくら仕事ができても挨拶がきちんとできないと、周りからの印象が悪くなるのは言うまでもありません。そして、気持ちの良い挨拶は、相手の心にも響きます。「おはようございます」「お先に失礼します」「ありがとうございます」「お疲れ様です」などの挨拶は、自分から率先すると好感度も上がるので、実践していきましょう。

決められた納期を守ること

仕事には、「5月15日の14時までに締め切り」といった納期があります。インターンシップ生だから「納期を守らなくても許される」と思う人もいるかもしれませんが、時間や期限を守りながら仕事の段取りを組んでいけば、周りのスタッフとの信頼関係が出来上がっていきます。

ただし、何らかの正当な理由(パソコンがフリーズした、ネットの不具合があったなど)で納期までに間に合わないという場合は、事前に相談し、仕事仲間から指示を仰ぎましょう。

インターンシップ参加後にすること

インターンシップ期間が終わってすべきことは、お世話になったインターンシップ先の企業への心のこもったお礼メールを出すことです。

ただ「このたびはありがとうございました」という内容だけで済ませるのではなく、インターンシップ期間で学んだことや、これからの意気込みについて触れておくことが大切です。特にインターンシップ先が志望している会社という場合、お礼メールを書くことで自分をアピールでき、本採用につながることもあるかもしれません。

インターンシップ参加後のお礼メールの構成は次のようにしましょう。

インターンシップ参加後のお礼メールの構成

1. 件名:インターンシップのお礼/〇〇大学△△学部●●●●(本人の名前)
2. 文頭:インターンシップの企業名・部署・相手の名前を記載、最後に「様」をつける
3. 文頭の挨拶:まずは自分の大学と名前を名乗る
4. お礼の挨拶:インターンシップでの感謝の気持ちをまとめる(プログラム/期間中のエピソードを踏まえて記載)
5. インターンシップ期間で学んだことや感想:自分が発見したことや成長について触れる
6. 今後のビジョン:自分がインターンシップ学んだことを今後どのように活かすか触れる
7. 文末の挨拶:お礼の分を書き記す
8. 日付:メールを書いた日(終了後から期間を置かずに書くこと)
9. 署名:本人の名前・大学名・学部・電話番号・メールアドレス

以下のサイトから例文をチェックできるので、確認することをおすすめします。

【例文】インターン参加後のお礼メールの書き方のポイントと例文集|キャリアインターン

知っておきたい!インターンシップのマナー違反

ここまでは、インターンシップ参加前から参加後までのマナーについて触れていきましたが、こちらの章では、マナー違反に関する情報について触れていきましょう。

急なお願いごとをすること

インターンシップ参加をエントリーしたときによくあるのが、自分が早くインターンシップに入りたいからと、企業側へエントリーシートを早く見てもらうようお願いすることです。企業側も日々多くの仕事を抱えており、ほかのインターンシップ生などの対応にも追われています。自分勝手な都合で相手へお願いするのは、相手を困らせるだけです。急なお願いごとを避け、余裕を持って「1週間後の2月14日金曜までにお願いします」などと期限を設け依頼しましょう。

SNSのDMで相談する

現代の大学生たちは、中学生くらいのころからLINEなどのSNSに触れているという人も多く、連絡ツールとしてFacebookのメッセンジャーやInstagramなど、SNSのDM(ダイレクトメッセージ)を使っていることでしょう。ただし、インターンシップ先の担当者の中には、このようなツールに不慣れな人もいますし、学生が送ったDMの文面が長いと内容をじっくり読むのがおっくうになる人もいます。

何かインターンシップで相談したいことがあれば、世代や業界のしきたりを踏まえて連絡を取りましょう。

まとめ

インターンシップは、企業や組織のスタッフの一人として参加する就労型プログラムです。就活や社会人デビュー前に企業や社会の仕組みについて知るのが目的として挙げられています。

企業や組織のインターンシップ生として参加するには、開始時間の10~15分前に到着し、準備の時間も考えて余裕を持たせるのがマナー。身だしなみも清潔にしつつ、在籍している大学の「代表」として参加していると意識しておきましょう。加えて、インターンシップ中は、時間を割いて対応しているスタッフに、感謝の気持ちを示しましょう。

また、インターンシップ期間が終了したらお礼メールを書くのが大事。企業側へのアピールにもつながります。

参考

インターンシップの基本的な考え方と政策等の変遷について|JASSO

インターンシップ基礎知識ガイド|リクナビ就活準備ガイド

インターンシップ中のマナー、人事が気になるポイントは?|リクナビ就活準備ガイド

インターンシップに参加後のお礼状とお礼メールの書き方と例文

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