大和ハウス、埼スタ隣に免震大型物流施設

大和ハウス工業(大阪市)は2月27日、埼玉県さいたま市に大型物流施設「DPL浦和美園」を建設すると発表した。埼玉スタジアム2002の隣接地で3月1日より着工。竣工は2021年10月、稼働は同11月を予定している。免震構造を採用し防災に注力した仕様としている。

同物件は地上5階建て、敷地面積3万7170.04m2、延床面積は9万1803.18m2。埼玉スタジアムの真向かいで、埼玉高速鉄道浦和美園駅から約2km、東北自動車道の浦和ICから約3km、東北自動車道と東京外環自動車道、首都高速川口線をつなぐ川口JCTからは約6kmと、交通至便な立地となっている。最大10テナント、1区画4500m2からとなっている。すでにサントリーロジスティクス(大阪市)が3~5階に入居することが決まっている。

特殊車両である45フィートコンテナ車が各階に直接乗り入れることができる、らせん状のランプウェイを採用。施設全体で191台分のトラックパースも用意する。従業員のために保育施設やカフェテリア、24時間営業の無人コンビニなども設置する。免震構造を採用し、200kVAの非常用発電機などBCP(事業継続計画)対応に注力。災害時は地域住民の避難所としても活用する予定としている。

大和ハウスは1月31日現在、埼玉県内で施工中物件も含め物流施設55棟、総延床面積約165万m2を手がけている。今後も三郷市で5月に延床面積6.7万m2、11月に8.5万m2に着工する他、坂戸市や草加市、久喜市など県内で大型物流施設の開発が目白押しになっている。取締役常務執行役員 建築事業推進部長の浦川竜哉氏は、2月27日の記者発表会で、「埼玉県は圏央道や外環道の整備も進み、東京以外にも神奈川や千葉の他、東北道や関越道ともアクセスがいい」と評価。また「災害対策として医薬品の新築物流施設は99%免震が求められる。食料品もニーズが多く、BCP対策に注力している」とし、さらに今後、Eコマースの拡大などで物流施設の需要が見込まれるとの見通しを示した。

「DPL浦和美園」や大和ハウスの物流事業について説明する浦川氏(左)

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