シナロケ鮎川誠がスタジオライブ!新譜「LIVE FOR TODAY!」制作秘話も

Love On Music

2月22日のInterFM897『Love On Music』(DJ: 佐藤タイジ(シアターブルック)、サブDJ: ジョー横溝)は、ゲストにシーナ&ロケッツの鮎川誠を迎えてお送りしました。

少年時代の鮎川誠がお小遣いを貯めて買ったレコード

佐藤タイジ(以下、佐藤):今夜(2/22)のゲストはシーナ&ロケッツから鮎川誠さんです!

鮎川誠(以下、鮎川):こんばんは!

ジョー横溝(以下、ジョー):今日はレコードを鮎川さんに持ってきていただきまして。

鮎川:俺の古いレコードを何枚か持ってきてって言われたので。俺はローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)やらビートルズ(The Beatles)やらキンクス(The Kinks)なんかを持ってたけど、クラプトン(Eric Clapton)がクリーム(Cream)で出てきてジミヘン(Jimi Hendrix)も噂になってきて、みんなブルースをしてるけれど当時は、レコード屋さんに行ったらブルースがないんですよ。今日は、僕は2枚目に買ったレコードを持ってきたの。「シカゴ・ブルース・トゥデイ」(Chicago/The Blues/Today!:オムニバス盤)で、僕のブルースの入り口になったレコードで。ジュニア・ウェルズ(Junior Wells)とバディ・ガイ(Buddy Guy)ね。これは「ロック・ミー・ベイビー・オールナイト・ロング」(All Night Long)ってタイトルがついて、これがブルースかっていう。行き当たりばったりな感じで。

佐藤:またBuddy Guyがものすごいですね。

ジョー:レコードに買った日付が書いてあるんですね。

鮎川:昔は貴重品やったんよ。お小遣いを貯めて買ったの。1969年に買ったレコードで。

ジョー:タイジさんが2歳で僕がまだ1歳の時に、鮎川さんはこのレコードを買って聴いてたわけですからね。

鮎川:厳密にいうとブルースは、当時はジョン・リー・フッカー(John Lee Hooker)とか出だした頃で、でもまだマディ・ウォーターズ(Muddy Waters)が出てないんですよ。ローリング・ストーンズが好きやけ、ストーンズはマディの曲をいっぱい俺に聴かせてくれて。バンドの名前もマディの曲(「Rollin' Stone」)から取ってて。マディのレコードはいつ出るんだろうと思ってたら、このレコードの3ヶ月後くらいに日本盤が出て。輸入盤はもっと前からあったみたいだけど。

鮎川誠

シナロケ新譜「LIVE FOR TODAY!」

ジョー:先週にシナロケのニューアルバムの「LIVE FOR TODAY!」が出たということで。

鮎川:そうなんです。新譜です。42年目になるけどね。でも42年前にやりたかったロックを今もやりたいからね。

ジョー:かっこいいですね!

鮎川:同世代に是非聴いてほしいし、これからロックを聴きたい人にも聴いてほしいと思います。

ジョー:僕は、アルバムしっかりと聴かせていただきまして、ウェブサイトの方で鮎川さんへのインタビューもさせていただいて。

鮎川:素晴らしい文章にしていただいて。

ジョー:鮎川さんがとにかくかっこいいから。文章の一言一言が、ロック名言集みたいな感じなんですよ。是非読んでいただきたいです。それでも文字数の制限で削ったんですけど。今回の「LIVE FOR TODAY!」なんですけど、最初の7曲が同じレコーディングスタジオで録っているということなんですよね。

鮎川:そうなんです。「ROKKET RIDE」というの(曲)が最後にレコーディングをする計画を立てて、譜面やらを持ってスタジオに行くと余計な音が入るし顔を見られないから、譜面なしで「せーの」で行こうぜって言って。3日でレコーディング終わるかなと思ったら2日で終わって。それで3日目何しようかってなって、じゃあ好きな曲のレコーディングでもするかということで同じスタジオでレコーディングして。そんな感じで7曲録ってそのままほったらかしにしてたんです。「ROKKET RIDE」を仕上げなきゃいけないから。それで、シーナの病気がわかって。シーナが天国に行って残った3人がシーナ&ロケッツを引き継ぐって時に40年目がきたので、企画ものでレコードを出しませんですかって話が来て。未発表音源を探してたらいっぱい見つかって、その中からチョイスして作ったのが「LIVE FOR TODAY!」。シーナのラスト・レコーディングとアンイシュード・トラックス(未発表曲)。

ジョー:素晴らしいですね。アルバムタイトルは、「今日を生きよう」という曲(The Grass Roots、1967年のヒット)の英語訳にしている感じだと思うんですけど。このタイトルには鮎川さんなりのメッセージがあったりするんですか?

鮎川:「今日を生きよう」というのは、グループサウンズ(GS)よね。僕らにとって目の前でロックが起こる始まりだったの。カントリーとかロカビリーとかはあったけど、ビートルズとかストーンズにモロに影響を受けたGS。シーナはジュリー(沢田研二)が大好きで。タイガースとかスパイダーズとかも好きで。テンプターズは一番若手だったんですけど、ショーケン(萩原健一)が大好きで。僕もこれをシーナが歌ったら面白いんじゃないかなと思ってて。自分の歌い方で歌うからね。実は歌いはじめの詩なんかも変えちゃってたり(笑)。

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マディ・ウォーターズサイン入り!家宝モノのレコード

ジョー:鮎川さん、タイジさんとのセッションはどうでした?

鮎川:素晴らしいよ。俺はニューヨーク行った時に、このJ200(Gibson製アコースティックギター)をエリオット・マーフィー(Elliott Murphy)が持ってきて「キング・オブ・フォーク」って言ったのよ。僕らはオーバーダブをフォークギターで入れてもらったの。「ハッピーハウス」の時(1988年)に。それも頭の中によぎったし。最高でした。

佐藤:すごく楽しかった。後ろでドラムの音もなってたでしょ。これ、鮎川さんがBluetoothで鳴らしてるから(笑)。

鮎川:ナウいんだよ!(笑)。

ジョー:シナロケは先週、2月14日にアルバムをリリースいたしまして。先ほどお話しした7曲以外にも、海外でレコーディングした楽曲だったりとか、ライブレコーディングの音源だったりとか、僕たちが聴いてきたものも、聴いたことがないものも収録されていて素晴らしい作品に仕上がってますので、是非、手に取っていただければと思っています。

今夜はもう一枚、鮎川さんが持ってきていただいたレコードの中から、何か聴かせていただこうと思うんですけど。

鮎川:マディ・ウォーターズ。このレコードの何が素晴らしいかって、本物のマディのサインを渋谷公会堂でもらったんです。

佐藤:すごい!

鮎川:レコードにサインもらったのは、僕が初めてかもしれない。うまいこと楽屋に潜り込めたんです。その日は渋公に仕事で行けなかったんですけど、そしたら仕事してたスタジオの天井のライトが破裂して、3時間休憩になって、このレコードと真空パックと2枚持って渋谷まで急いで、コンサートを見て、知り合いのスタッフが会わせてくれて。マディに「ローリング・ストーンズがロックを教えてくれた。ストーンズの名付け親のあなたは、ストーンズが俺のファザー・オブ・マイ・ロックンロールならマディは、グランドファザー・オブ・マイ・ロックンロールだ」って言ったら「おおそうか!」ってニコニコしてて。

ジョー:ほー!

鮎川:今日は「サティスファクション」((I Can't Get No) Satisfaction)のインスピレーションになった「アイ・キャント・ビー・サティスファイド」(I Can't Be Satisfied)をかけたいと思います。

ジョー:じゃあその前に、鮎川さんからリスナーにメッセージをお願いします!

鮎川:音楽は最高!前に進もうぜ!レコードを愛そう!ロックンロールはサイコーだ!

ジョー:ありがとうございました!!

Love On Music

放送局:InterFM897

放送日時:毎週土曜 21時00分~22時00分

出演者:DJ: 佐藤タイジ(シアターブルック)サブDJ: ジョー横溝

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