新型コロナ 長崎市主催行事は中止・延期

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の方針を受け、長崎市の田上富久市長は27日の定例市議会一般質問で、3月15日までに市が主催する行事・イベントは特段の事情を除いて中止・延期することを明らかにした。職員には、発熱などがあれば休暇取得を勧め、出退勤時に人混みを避けるため時差出勤も奨励する。
 市内で感染が疑われる事例はこれまで8件あったが、検査の結果、全て陰性だったという。市長は「いつ感染者が確認されてもおかしくない」と強調。医療機関などとの連携で「的確な対応や感染拡大を見据えた準備が重要だ」と語った。
 質問した毎熊政直議員(明政クラブ)は「危機的状況が訪れている。少しでも市民が安心できるように、あらゆる想定で備えてほしい」と要望。マスクの品薄も課題に挙げ、市が備蓄している約1万9千枚の市民配布を求めたが、田邊洋市民健康部長は、窓口・外勤業務で感染の疑いがある人と接触する職員向けに必要として「一般配布は困難」と述べた。

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