無料で楽しめるコミュニケーションスペース「髙島屋史料館」がリニューアル

大阪の「難波・日本橋エリア」にあり、国の有形文化財に登録されている髙島屋東口別館。今年1月に「シタディーンなんば大阪」が開業しましたが、同じ館内に残る「髙島屋史料館」もリニューアル。創業当時の面影を残す館内や、生まれ変わった史料館についてご紹介!

「髙島屋東口別館」建物の歴史

現在の髙島屋東口別館の建物の歴史は、1923年に木造3階建ての松坂屋大阪店として始まります。昭和初期には両脇に6階建ての建物が建ち、1937年に3つの建物がひとつになり、当時として国内最大級の百貨店が誕生。建物全体にアールデコ調のデザインが用いられた重厚な造りの建物は、その後1968年に髙島屋東別館として開設されました。

随所に残る当時の面影

2019年3月に有形文化財に登録された「髙島屋東別館」。1937年に完成した当時、人々の目をくぎ付けにしたというタイル張りのアーケードや、エレベーターや階段付近の大理石や装飾など、建物内には現在も当時の姿が残っている箇所がありますよ。

展示室から収蔵庫まで全施設をリニューアル

1970年に開館した「髙島屋史料館」は今年50周年を迎えるにあたり、展示室から収蔵庫に至るまで全施設をリニューアル。デジタル技術を活用し、何度訪れても新しい発見があるようなコミュニケーションスペースとして、生まれ変わりました。

デジタル技術を活用した展示

ロビーに新設された「髙島屋コレクションボード」では、同史料館が収蔵する700点余りのコレクションが大画面で観賞できます。デジタル技術を導入することで、百貨店の歴史や役割などをさらに分かりやすく紹介しています。

直感で楽しめる展示も

デジタル技術だけにたよることなく直感的にも楽しめるよう、店舗のジオラマやアニメーションなど、幅広い年代が理解を深められる展示手法が用いられています。

グローバル化に対応した多言語解説

さらには、海外からのお客さまにも対応するべく、多言語での展示解説を実施。QRコードを読み取ると、日本語の他に英語・中国語(繁体語・簡体語)・韓国語の合計5ヶ国語の解説を見ることができます。

髙島屋史料館リニューアルオープン記念展

[第Ⅰ部、第Ⅱ部展示:明治時代の髙島屋タグ付輸出用キモノ(京都服飾文化財団蔵)]

現在、「髙島屋史料館」のリニューアルオープンを記念した特別展示が開催されています。第一弾は「世界をひらく」と題し、明治時代に髙島屋が大きく成長するきっかけとなった貿易事業と皇居造営の際の装飾事業にスポットを当て、70点もの美術品や資料が展示されています。特別展示のほか、講演会や学芸員によるギャラリートークも企画されていますよ。2月29日(土)から第2部となる「室内装飾からインテリア事業へ」の展示が始まります。

[第Ⅱ部「室内装飾からインテリア事業へ」より]

写真左から

・堺段通蟹牡丹文(摺込)明治時代 個人蔵

・明治宮殿柱隠試織、明治時代

・迎賓館赤阪離宮「花鳥の間」のものと同型の椅子、1974年

【髙島屋史料館リニューアルオープン記念展 第1弾「世界をひらく」】

[第Ⅱ部]室内装飾からインテリア事業へ

会期:2020年2月29日(土)~4月5日(日)

開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30 分前まで)

※ 3月27日(金)は、20:00まで開館

休館日:火・水曜日

入場料:無料

リニューアルオープン記念展は第1弾以降、第4弾まで企画されています。

・第2弾「美をあきなう」:2020年4月18日~

・第3弾「愉快な「まち」をつくる」:2020年7月18日~

・第4弾「もーどをつむぐ」:2020年11月14日~

常設展示に合わせ、企画展にも注目してみてくださいね。

【髙島屋史料館】

リニューアル:2020年1月20日(月)

所在地:〒556-0005 大阪市浪速区日本橋3-5-25 髙島屋東別館3階

電話:06-6632-9102

開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)

休館日:火・水曜日/展示替期間/年末・年始

公式サイト:https://www.takashimaya.co.jp/shiryokan/

[all photos by 髙島屋史料館]

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