ストロール、RP20のマシンバランス改善に手応え「ベストなプレシーズンを過ごしている」

 レーシングポイントのランス・ストロールは、走行を通して自分自身も新車『RP20』のマシンバランスを向上させたチームの作業に貢献できたと考えている。

 テスト2日目は不安定要素の多い1日となったが、ストロールは終盤でトップのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)からわずか0.277秒遅れの3番手に入るタイムを記録した。

 この日ストロールは、かなり神経を使いながらマシンを操った。午前中は路面がウエットからドライに変わり、午後には強風が吹いたからだ。だがチームは、ストロールが全体として良い走りを見せたと考えている。

「かなり多くの周回をこなせた。明日の朝は少し首がこってるかもしれないね!」とストロールは話した。

「朝方は雨で濡れていた路面に制約を受けたし、午後になると強風に変わった。ドライバーたちはみんな、妥協しながら走らざるを得なかったと思う。だけど全体を振り返れば、あまり途切れることなく走れたし、マシンの感触もとても良かった」

「これはテストだから、他のチームが何をしているのかは分からない。大切なのは、僕たちがこの数週間を通じて進化してきたことだ」

 ストロールは走行距離を稼げたというだけでなく、RP20が何よりも重要なマシンバランスの点で進化していることを強調した。

「ショートランでもロングランでも、マシンバランスがはっきりと良くなっている。日程を消化するにつれてバランス調整を進めてきたチームは素晴らしい仕事をしているよ」

「過去の年よりもマシンに乗っている時間が短いのは少し不思議な感覚だけど、自分としては今まででベストなプレシーズンを送れていると思う。オフシーズンにトレーニングを積んだから気持ちの切り替えもできているし、戦う準備は整っているよ」

2020年F1第2回バルセロナテスト2日目 ランス・ストロール(レーシングポイント)

 レーシングポイントのパフォーマンスエンジニアリングディレクターを務めるトム・マックロウは、これまでチームはマシンへの理解を深めてきたと語った。

「今日はやや難しい日になった。朝はウエットコンディションからスタートし、1日を通して寒いコンディションだったからだ。路面はその後ドライになったが、風が非常に強くなった。今回のテストでは、これまでで一番強かっただろう」

「ただ、強風のなかでもランスはミスを犯さなかったので、我々は与えられた時間を最大限活用することができた」

「天候の状態に照らして、我々はテストプランのなかで達成可能な項目を優先させた。朝はソフトコンパウンドでパフォーマンスランをこなし、午後は残念ながら赤旗で何度か中断させられることになったが、ロングランを行った」

「全体として、テストの生産性という意味ではダメージを抑制しながら走る日になった。しかしマシンの信頼性は高かったし、どのように作業していけば良いのかについても理解を深められた。すべてがメルボルンに向けて貴重な学びとなった」

 なおバルセロナ-カタロニア・サーキットでのテスト最終日は、セルジオ・ペレスが走行を担当する。

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