厚木市職員が公金492万円着服 横領容疑で刑事告訴

厚木市役所

 神奈川県厚木市は28日、市民課の元臨時的任用職員の女性(35)が2015年から18年までの間、公金約492万円を着服していた、と発表した。女性は全額を返済。市は業務上横領容疑で厚木署に刑事告訴した。

 市によると、女性は10年9月から18年8月まで、同課で証明書の郵送や手数料の納入確認の業務を担当。15年4月から退職までの間、計518回にわたり、定額小為替の一部を抜き取り、換金していた。

 退職翌月の18年9月、収支が合わないことに気づいた市が厚木署に相談。確認したところ、女性は着服を認め、昨年5月までに全額を返済した。

 女性は業務をほぼ1人で任されていたといい、市は今月28日付で、着服期間の市民課の課長2人、係長3人を減給1カ月(10分の1)の懲戒処分にした。

 市は今後、再発防止策として、公金管理の徹底や複数職員でのチェック体制の強化に努めるとしている。小林常良市長は「誠に遺憾。組織としての管理体制を強化し、信頼回復できるよう努める」とのコメントを発表した。

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