メルセデスのバルテリ・ボッタスは、来月メルボルンで開催される2020年F1開幕戦オーストラリアGPでは、ふたたびメルセデス、フェラーリ、レッドブルによる三つ巴の戦いが見られるだろうと語った。
プレシーズンテストにおけるメルセデスの調子と、フェラーリの控えめなパフォーマンスを考慮すると、フェラーリの2台はメルセデスとライバルのレッドブルの間に位置するようになるのではないかと見られる。
しかしボッタスは、プレシーズンテストから結論を引き出さないよういつもの警告を発した。
「テストからは、自分たちがどの位置につけているのか詳しい結論を引き出すことはできない」とボッタスは語った。
「昨年、僕たちはテストで非常に苦労したと感じていたけれど、メルボルンではとても競争力があった。つまりテストからは、各チームが最初のレースにどのパッケージを持ち込むのかということは決して分からないんだ」
「テスト中でも読み取るのは難しい。少なくとも、シーズン序盤で優勝争いをするのは3チームになると僕は思う」
テスト中に、特定のコースにおける特定のコンディション下での序列を垣間見ることはできるかもしれないが、それも今後オーストラリアで環境が変わることで、順位が変動する可能性があるとボッタスは語っている。
「ここのコンディションは、ここ特有のものであるということを常に頭に入れておく必要がある」
「特に朝や午後遅くには、グランプリではあり得ないような気温になる。午前中の路面温度はとても低く、たとえばロングランでは激しくプッシュすることができる。そうしたコンディションではタイヤがオーバーヒートしないからね」
「メルボルンと大きな違いがあることは分かっているし、コースはまったく異なる。5月にバルセロナに戻ってきても、走行中のフィーリングはすごく違うよ」
「何が期待できるのかは大体分かっているけれど、(違いを)自分たちの頭に入れておくことが必要だ」
フェラーリは、2020年型マシン『SF1000』が現在のところ先頭集団のライバルたちに遅れをとっていると主張しているが、ボッタスはフェラーリの言っていることに根拠があるのかどうかは誰にも分からないと語っている。
「どれだけのスピードをテストで見せるかという、このスポーツの奇妙なゲームだよ」とボッタスは述べた。
「自分たちの本当の調子を分かっているのは、それぞれのチームだけだ。チームは、パフォーマンスについてはすべてのことを計算して理解できる。理論上どれだけのラップタイムを出せるのかということをね。他のチームについては、何をしているのか、どれだけの力を隠しているのか推測するしかない」
「それについて話すのはとても難しい。チームとして、自分たちの作業とパフォーマンスに集中していることがとても重要なのだということも学んできた。自分たちの仕事をして、最終的には全員が手の内を見せる時が来る」