「自信はある。あとは結果」大卒新人、開幕デビュー V・ファーレン長崎MF 氣田亮真

開幕戦でプロデビューを果たした大卒ルーキー氣田=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 2月23日のJ2開幕戦。大卒ルーキーのMF氣田亮真(22)がプロデビューを果たした。「試合前はドキドキしていた。でも、いざ出るとなって名前が呼ばれたら、自然と笑顔になっていた」。強心臓の持ち主は1-0の後半36分、左シャドーの澤田と交代出場。限られた時間の中、ブレークを予感させるだけの存在感を発揮してチームの白星スタートに貢献した。
 交代直後に自らボールを要求。持ち味のドリブルで攻撃にアクセントを加えた。43分にはゴール前で味方から決定的なパス。思い切りよく右足を振り抜いたものの、力んだのかここはミートせず。試合後に「ちょっとテンションが上がりすぎた」と苦笑いしたが、その表情は明るい。
 「こんな多くの人に応援されることはなかったので、すごく興奮した。本当に幸せな気持ちと同時に、いろんな人に感謝しなければなと思う」。初めて見るプロの景色、初めてのシュート。すべてが刺激的だった。
 専大で10番を背負い、切れ味鋭いドリブルがスカウトの目に留まった。ユース時代を過ごしたJ2千葉からもオファーがあったが「自分が成長できる場所が長崎だと思った」。チーム始動時から猛アピールを続け、1万人近いサポーターが詰め掛けた開幕戦の出番をつかんだ。
 伸びしろも十分に残っている。ベテランでも緊張する開幕戦を「もう少しゴールに向かう仕掛けをしたかった。ただ、チームも勝っていたので判断を間違えないように意識した」と冷静に自己分析できる力を備えている。
 開幕前のキャンプでは、練習試合でチーム最多の計6得点をたたき出した。「自信はある。あとは結果で示せるように」。次は初ゴールの期待がかかる。

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