食道がんのリスクも!? 「逆流性食道炎」の予防と対策を解説!

TOKYO MX(地上波9ch)のワイドショー生番組「バラいろダンディ」(毎週月~金曜21:00~)。2月6日(木)放送の「無病息災!バラいろ健康学会 2ndシーズン」のコーナーでは、産婦人科医の丸田佳奈先生が「逆流性食道炎」の予防と対策について解説しました。

◆2つのタイプがある胃食道逆流症

胃食道逆流症とは、食道への胃酸の逆流によって、胸やけなどの症状を感じたり、食道の粘膜がただれたりする病気です。日本人の成人の10~20%が罹患していると言われています。

主な原因として、「食道から胃のつなぎ目部分にもともと筋肉があるんですが、それが緩んでしまうこと。もともとの形態学的な異常、例えば胃の一部が横隔膜の上に滑り出してしまい(胃酸が)流れやすくなってしまう『食道裂孔ヘルニア』などの問題がある場合。あとは胃酸の出過ぎや、胃酸が逆流しやすい体型や生活習慣などが挙げられる」と説明します。

これまでは高齢者に多いとされていましたが、「最近は食生活の欧米化や胃酸の分泌量の増加などで、若い人たちも増加している」と丸田先生。

この胃食道逆流症は、「症状があるが食道炎がないタイプ」と「症状の有無にかかわらず食道炎があるタイプ」の2つに分かれ、食道炎があるタイプのことを"逆流性食道炎”と言います。

◆逆流性食道炎は食道がんのリスクが!?

本来、食道の壁は薄いピンク色をしていますが、逆流性食道炎になると真っ赤になってしまいます。これは、胃酸が逆流することで食道下部の粘膜が傷ついてしまい、胃の粘膜に置き換わってしまう「バレット食道」と言われる状態になるため。

丸田先生は「バレット食道の部分からは食道がんが発生しやすい」と警鐘を鳴らします。さらには「基本的には一度なるとなかなか治りにくい」とも。

ちなみに、日本消化器内視鏡学会の調査によると、3cm以上のバレット食道からは1年間に1.2%のがんが発生しているとの報告があるそうです。

◆症状
・胸やけ
・胸痛
・胃酸が上がってくる感じ
・咳
・喉の違和感

炎症の程度が重いか軽いかと、症状はあまり比例しないと丸田先生。そのため、「症状が重くても(炎症の程度が)軽い人もいれば、無症状でも(炎症が)酷い状態になっていることがある」と補足します。

◆逆流性食道炎の予防と対策
・食べ過ぎ、早食いを避ける
胃の中がパンパンになると胃酸が逆流しやすくなるので、食べ過ぎや早食いは避けましょう。

・肥満を避ける
腹圧が上がれば上がるほど胃酸が逆流しやすくなるため、肥満にならないよう心がけましょう。

・高脂肪食を避ける
脂質やたんぱく質を摂り過ぎると胃酸の分泌が増えてしまいます。

・禁煙
喫煙は、逆流性食道炎が起こりやすいと言われています。

・食べた後すぐに横にならない
食道は胃よりも上にありますが、横向きになることは物理的に逆流しやすい体勢と言えるため、食べた後すぐに横にならないようにしましょう。

・前かがみ、猫背にならない
前かがみ、猫背になると腹圧が上がってしまい胃酸が逆流しやすくなるので、しっかり姿勢を正すよう心がけましょう。

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<番組概要>
番組名:バラいろダンディ
放送日時:毎週月~金曜 21:00~21:54<TOKYO MX1> 無料動画配信アプリ「エムキャス」にて全国同時配信
メインMC:垣花正(月~木曜)、宮崎謙介(金曜)
番組アシスタント:大島由香里(月~木曜)、新井麻希(金曜)
月曜コメンテーター:倉田真由美、武井壮、苫米地英人(随時)
火曜コメンテーター:玉袋筋太郎、内山信二、安東弘樹
水曜コメンテーター:遠野なぎこ、金子恵美、大竹まこと(月1)
木曜コメンテーター:梅沢富美男、ナジャ・グランディーバ、ダイアナ・エクストラバガンザ、小山慶一郎(隔週)
金曜コメンテーター:金村義明、ライムスター宇多丸、水道橋博士、前園真聖(隔週)、デーブ・スペクター(隔週)
バーディ:月替わりバーディ(月曜)、森山るり(火曜)、梅宮アンナ(水曜)、橋本マナミ(木曜)、井上咲楽(金曜)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/barairo/
番組Twitter:@barairoMX

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