対馬市長 比田勝氏再選 投票率最低63.23%

再選を果たし万歳する比田勝氏(左から2人目)=1日午後10時7分、対馬市厳原町

 任期満了に伴う対馬市長選と、欠員に伴う同市議補選(被選挙数1)は1日、投開票が行われ、一騎打ちとなった市長選は現職の比田勝尚喜氏(65)=無所属、自民・公明推薦=が新人、荒巻靖彦氏(55)=無所属=を抑え、再選を果たした。3人が争った市議補選は元職の小宮教義氏(64)が当選した。
 選挙戦で比田勝氏は、対馬が人口減や高齢化、日韓関係の冷え込みに伴う島内経済の低迷などの難題に直面する中、国境離島新法の活用などで「持続可能な豊かな島づくり」を進めると訴えた。対馬北部と福岡を結ぶジェットフォイル混乗便の就航実現など1期目の実績や長年の行政経験、国や県とのパイプをアピールし、手堅く支持を広げた。
 大阪府在住で、ゆかりのなかった対馬の市長選に名乗りを上げた荒巻氏は、高レベル放射性廃棄物の地層処分施設誘致で観光依存の経済からの脱却を主張したが、及ばなかった。
 当日有権者数は2万5587人(男1万2547、女1万3040)。投票率は市長選が63.23%、市議補選が63.22%=市選管発表=。市長選の投票率は過去最低だった前回(16年)の79.63%を16.4ポイント下回った。

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