現在ノリッジ・シティからポーツマスに貸し出されている26歳のDFショーン・ラゲット。
アマチュアやセミプロで長くプレーしてきた叩き上げの選手で、198cmという巨大な体格を武器としているセンターバックである。
彼が名を上げたのは2017-18シーズンに所属していたリンカーン・シティで戦ったFAカップだった。
当時は5部に所属していたチームは、FAカップ予選からの出場でありながらもイプスウィッチやブライトン、さらにバーンリーを破るという快進撃を見せ、ベスト8まで駒を進めた。
その相手となったのはアーセナル。そこで大きく取り上げられたのが、このショーン・ラゲットだ。
彼は生粋のアーセナルファンであり、試合前には『The SUN』の企画でティエリ・アンリと会談させてもらうという体験もしていたのだ。
迎えた2017年3月11日、エミレーツ・スタジアムで行われたアーセナル対リンカーン・シティは5-0というスコアで終了。快進撃を見せたチームもここで敗退となっている。
ちなみにショーン・ラゲットは25番。3:35~ではマークしたアレクシス・サンチェスにスーパーゴールを決められている。
そして今回『The SUN』の取材にショーン・ラゲットが答え、この試合直後のエピソードについて明かしたという。
エミレーツ・スタジアムで5-0と愛するアーセナルに敗れた後、出場していたショーン・ラゲットは、同じサポーター仲間とロンドンのパブで会うことにしたそうだが…。
ショーン・ラゲット 「僕の最高の仲間たちは、アーセナルのファンなんだ。試合の後、エミレーツ・スタジアムの近くにあるパブで会うことにしたんだ。
店に行くと、入り口に警備員がいた。『試合のチケットは持っているか?』と言われた。
僕は『いや、持っていない』と答えると、彼はなんと店には入れられないと言ってきたんだよ。
だから『いやいや、僕はあの試合でセンターバックとしてプレーしていたんだ、だからチケットは持っていないんだよ!』と言ったんだ。
リンカーン・シティのジャージを着ていたし、自分のスパイクと交換したローラン・コシェルニのシャツも持っていたのに!
彼はなんとか僕を入れてはくれたけど、パブはアーセナルファンのための店だったから、ジャージの上にはコートを着ていなければならなかったね」
(アンリと会ったときはどうだった?)
「子供の頃はストライカーだったから、彼はヒーローだったよ。声を聞いたら惚けてしまったね。人生で一番緊張したよ。
アンリくらいの人ならインタビューの後にすぐ去ってしまうかと思っていたけど、彼は僕たちをピッチに連れていってくれて、一緒にピッチを歩いた。本当にすごかったよ」
「試合で最も覚えているのはエジルだね。彼は批判を受けているが、僕はいつも彼のファンだった。
試合した時、いつも彼はスペースにいるんだよ。動いているのは全く見えないのに、ずっと大きなスペースに入っている。何もしていないように見えるのに」
アーセナルファンの仲間と会おうとしたら、なんとパブの警備員に止められてしまったとか…。彼にとってはなかなか貴重な経験だったようだ。