島原ゆかりの武将と顔比べ 島原城で実証実験

来場者にアプリを紹介する岡松さん(右)と岡本さん(左奥)=島原城天守閣

 長崎県島原市と包括連携協定を結んでいる福岡工業大(福岡市)の学生2人が2月27日、島原市城内1丁目の島原城天守閣で、顔認証技術を用いて、島原ゆかりの武将らとの顔の類似度を判定して楽しめるアプリケーション「島原カオクラーベ」の実証実験を始めた。3月中旬ごろまで利用できる。
 市と大学は地域社会の発展や人材育成などを目的に2018年、連携協定を締結。同アプリはその一環として、昨年度から同大情報システム工学科4年の学生2人が開発に取り組み、卒業研究として引き継いだ岡松晃弘さん(22)と岡本真太朗さん(22)=いずれも同学科4年=が、さらに改良を加え完成させた。
 同アプリは、観光客に島原の魅力をPRする目的で開発。天守閣内に設置した端末のウェブカメラで利用者の顔を読み取り、初代島原藩主の松倉重政や天草四郎らの肖像画や像のほか、同市のゆるキャラ・しまばらん、島原にゆかりのある歴史上の人物に扮(ふん)した女性の案内役「島原城七万石武将隊」など26種類のどの顔との類似度が高いかを100点満点のスコアで判定することなどができる。
 似ていると判定された武将らの木像や銅像などが、城内のどこに展示されているかの情報も得られ、より島原城観光を楽しめるよう工夫されている。
 岡松さんは「どの武将に似ているか分かるので、展示史料を実際に見て親近感を持ってほしい」、岡本さんは「気軽に遊んで、島原の歴史に興味を持ってもらえたら」と話した。

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