【新型コロナ】相模原中央病院、外来一部再開 感染後の経過観察「安全」

かかりつけ患者の外来診療を再開した相模原中央病院。入り口では体温測定や手指の消毒を実施していた=相模原市中央区

 患者と看護師5人の新型コロナウイルスへの感染が発覚した相模原中央病院(相模原市中央区)の外来診療が3日、かかりつけ患者に限って一部再開した。医療従事者や患者ら濃厚接触者全員が陰性と判明し、経過観察期間の14日が経過。市保健所などの感染症専門家らで作る同病院の院内感染対策会議が安全と判断した。

 再開したのは内科や外科、脳神経外科、循環器内科などで、皮膚科、形成外科など一部診療科は休診を続ける。市内の公立小中学校の休校などにより、医療スタッフの確保が難しい事情もあり、入院患者の新規受け入れはせず、当面は再診患者を受け入れる。入院患者との面会禁止は継続する。

 一時入院していた女性患者が死亡後に感染が発覚したことから、同病院は2月17日から外来診療と入院患者の新規受け入れを休止。女性患者と接点のあった看護師1人、入院患者3人の感染が判明していた。

 22日に国立感染症研究所、県衛生研究所、北里大学病院感染管理室、市保健所、同病院担当者らでつくる院内感染対策会議を開催。院内の消毒などの対策を助言し、28日の会議で再開を了承していた。

 中野太郎院長は「大変なご心配とご迷惑をおかけいたしました」とのコメントを出した。

 再開初日から多くの患者が訪れた。診察を受けた無職男性(75)は「ずっとお世話になってきた病院。診察が再開されて本当によかった」と話していた。

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