メジャーでの実績持つ同じユーティリティのロドリゲスにアドバイスを求める姿も
■マーリンズ 6-1 メッツ(オープン戦・日本時間4日・ポートセントルーシー)
マーリンズとマイナー契約を結びスプリングトレーニングに招待選手として参加している加藤豪将内野手は3日(日本時間4日)、米フロリダ州ポートセントルーシーで行われたメッツとのオープン戦に、6回の二塁守備から途中出場。9回先頭で回った打席は空振りの三振で打率を.375に下げた。
4-1とリードした9回表、先頭で打席が回った。マウンドには過去2年で何度も対戦している右腕アドニス・ウセタ。カウント2-2からの5球目、外角高めの153キロ直球にバットが空を切り空振り三振に終わる。5試合ぶりのヒットは出せなかったが、試合後の加藤の表情は明るかった。
これまでの出場7試合でできていなかった「チェンジアップの見極め」をこの打席で試みた。マイナー時代の対戦でウセタがチェンジアップを効果的に使うことから、絶好の機会と捉え初球から3球続いたその球を、タイミングよくファウルするなど、好感触を得た。最後は高めに浮きあがる直球を捉えれず結果には結び付けられなかったが、加藤はこの打席を歯切れ良く振り返った。
「最初の3球のチェンジアップで1球のボールを見極めて、ストライクをちゃんと振れたっていう方が今日は良かったと思います。今までスライダーしか見てなくて、チェンジアップがあまり見極められなくて打ててないので。今日はそういう面では小さいことですけどいいアプローチだったと思います」
メジャーでの実績持つ同じユーティリティのロドリゲスにアドバイスを求める姿も
マイナー契約の招待選手という立場で、結果は常に欲しいところだが、できていなかった課題をおざなりにしていけば、日々調整のギアを上げてくる相手投手たちとの勝負には打つ手もなくなってくる。加藤は高めをコールしていたこの日の主審の“癖”も頭に入れていた。それも踏まえた上での結果だった。
ここまで8試合の出場で役割は途中からの守備と代走。難しい準備を強いられるが、ユーティリティプレーヤーとしてメジャーで10年の実績を積み、同じ招待選手として再起を目指すショーン・ロドリゲスに積極的にアドバイスを求め、独自のルーティンを模索しているという。
8回の守備では強い当たりのゴロを堅実にさばいて無失策を続ける。
「観客がいるスタンドの景色にも目が慣れて、最初よりはボールの距離感もだいぶ分かってきてます」
翌4日(同5日)、チームは本拠地と敵地に分かれるスプリットで、加藤は遠征組のアストロズ戦に出場の予定。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)