ラズガットリオグル「危うい場面もあったが優勝できた」/SBK第1戦オーストラリア レース1コメント

 2月29日にオーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキットで行われたスーパーバイク世界選手権(SBK)第1戦オーストラリアのレース1を終え、カワサキ、ヤマハ、ホンダ、ドゥカティ、BMWのファクトリーライダーと日本人ライダーの高橋巧がレースを振り返った。

■カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKジョナサン・レイ レース1:リタイア
「1周目に後方まで落ちたのだから、とてもイライラしている。僕はかなり差を縮めることができたと思う。バイクは素晴らしいと思う。(マイケル・ルーベン)リナルディに追いついた時に彼をパスしようとした。でも彼がワイドになってバンプでフロントタイヤのグリップを失い始めていたので、僕もかなりワイドになった。僕はある程度大丈夫だったけれど、しばらくの間バイクのバイクの下敷きになっていたのでいくらか脚を火傷してしまった」

「こういう形でシーズンをスタートすることに苛立ちを感じているけれど、まだたくさんの戦いが残されているし、明日のレースがある。よかったことは、バイクのフィーリングが素晴らしかったことだ。スプリントレース(スーパーポール・レース)は10周のレースだ。先頭争いに加われるだろうし、最終ラップまでチャンスを逃さないようにし続けるよ」

アレックス・ロウズ レース1:2位
「緑のバイクでの初レースだった。今週のテストでは快適さを見出すことに苦労し、最初うちは少し遅かった。でも毎日、毎セッション良くなっていったので、僕は落ち着いて、そして我慢強くバイクに乗っていた。他のライダーとのバトルに向けて、僕は彼らと比べても少しタイヤ(のライフ)が残っていると感じて浮いた」

「あのレースに加われるなんて、素晴らしいことだ。ファンのみんなが楽しんでくれたと願っている。僕はずっと笑顔だった。明日の2レースも拮抗していることを願っているし、僕たちはそれを続けたい。本当に楽しかったし、素晴らしいレースだった。明日が楽しみだ」

アレックス・ロウズ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)

■パタ・ヤマハ・ワールドSBKオフィシャルチームトプラク・ラズガットリオグル レース1:優勝
「フリープラクティス3回目でマシンのフィーリングが格段に良くなっていた。とくに旋回性とリヤグリップが向上していた。そのとき自分自身に“準備OK”のサインを出したが、レース直前になると大きなプレッシャーが襲ってきた。何しろオフィシャルライダーとしてR1でレースに臨むのはこれが初めてだったからだ」

「序盤から好位置につけるのが重要だということはわかっていたし、そのあとはタイヤをセーブするためにレースのコンディションに集中しなければならなかった。それでも終盤になるとスライドが激しくなり、最終ラップでは、スロットルを開けるとスピンしてしまって前へ進んでくれない。とても不安な気持ちになり、危うい場面もあったが、最終的には、こうしてR1で優勝を果たすことができた!」

「明日もリヤタイヤのセッティングを重視してベストを尽くす。10ラップのスーパーポール・レースは問題ないと思うが、周回数の多い第2レースのほうではタイヤがとても重要になる」

マイケル・ファン・デル・マーク レース1:4位
「勝利を目指していたし、それが可能だと信じていた。ペースが非常に良く、最後まで継続できると思っていたが、前には出ずに、少し後ろでタイヤをセーブする作戦だった。計画は順調で、しかもいくつかのエリアではライバルたちよりハイペースで気持ちよく乗れていたが、終盤でドライブグリップが減少し、とくに最後のふたつのコーナーではマシンが思うように前へ進んでくれなかった」

「その結果、表彰台を逃してしまったことが非常に残念だ。明日までにそのわずかな後れを改善し、表彰台に上りたいと思う。ともに新型R1の強さを証明してくれたトプラク(ラズガットリオグル)の優勝を祝福する」

アルバロ・バウティスタ(TEAM HRC)

■Team HRCアルバロ・バウティスタ レース1:6位
「午前中の予選で転倒したのは、グリップがかなり落ちていたためだ。そのため、かなり後方グリッドからのスタートとなり、難しいレースになった。混戦の中で前のライダーたちをパスしていくのは簡単ではなかったが、ストレートでパスをすることもできた。そのあとリズムに乗り、プラクティスのペースを維持することができた」

「しかし、レース後半は午前中の転倒で痛めた左腕が少し痛み始めた。重要なことはデータをさらにたくさん集めることができたこと。明日のレースに役立てることができる。全体的にはポジティブな日だった」

レオン・ハスラム レース1:5位
「正直、今日は勝てるペースがあると感じていたが、1周目からリヤグリップのレベルが気がかりだった。実際、残り5周くらいまではトップグループで走行することができたが、そのあとグリップが落ちて、ついて行くことができなかった」

「マシンのハンドリングにはとても満足している。高速コーナーでもっとスムーズに走行できるようにしなければならないが全体的にはよかったと思う。明日に向けて、どう取り組めがいいのか、ということがわかった。ペースに関してはとても満足している」

■Aruba.it レーシング-ドゥカティチャズ・デイビス レース1:8位
「予選で苦戦してしまったので、難しいレースとなった。スーパーポール用のQタイヤをうまく使うことができなかった。今後、この問題を解決する必要がある。レース中盤からのペースは悪くなかった。先頭グループに近いタイムで周回していたが、追い付くには差があり過ぎた。レース2のスターティング・グリッドを上げるためにも、明日のスーパーポール・レースは重要だ」

スコット・レディング レース1:3位
「シーズン初戦のスーパーポールで2番手となり、レース1では表彰台に上がることができて本当に嬉しい。今日のレースではトップ3でフィニッシュすることが目標だった。素晴らしい仕事をしてくれたチームに感謝したい」

「今日は、激しいレースとなった。最後の最後までバトルを展開していたので、自宅のテレビやサーキットでレースを観戦していたファンの方々には楽しんでもらえたと思う」

トム・サイクス(BMWモトラッド・ワールドSBKチーム)

■BMWモトラッド・ワールドSBKチームトム・サイクス レース1:9位
「良い形で今日という日がスタートした。すべてのことを考えてみると、僕はたくさんのことに満足してると言わなければならない。確かに、予選はうまくいったし心配していなかった。BMW S1000RRはピレリの予選用タイヤを履いても本当によく機能したので、僕は自分のやりたかったことができたし、50回目のポールポジションとともにコースレコードを記録することができた」

「レースでは良いスタートを決めることができた。序盤にジョナサン・レイと接触したことは残念だったけれど、レース前半は良いリズムに乗ることができた。残念なことに、僕らが望んでいたことではなかったけれど、レース中盤はリヤタイヤが極端にダメになってしまって、それが最終的には僕らのレースパフォーマンスにおいて負担になった。明日の2レースに向けて、僕たちはこれに夜通し取り組むつもりだ」

ユージン・ラバティ レース1:11位
「難しいスタートだった。13番手からのスタートするということは、早い段階で取り組まなければならない作業があるということだ。集団のなかでペースを発揮できないことを心配していたけれど、予想していたよりも良かった」

「僕たちの周りにいた数人のライダーは明らかにそれほど良いペースを発揮できていなかったと言ったけれど、僕たちとしては、これこそがレース後半のことを考えてこの4日間で取り組んできたことだ。明日も13番手からスタートすることになるから、僕にとっては厳しい状況だ。でも序盤にポジションを上げられるように挑戦する」

高橋巧(MIEレーシング・アルティア・ホンダ・チーム)

■MIEレーシング・アルティア・ホンダ・チーム高橋巧 レース1:リタイア
「今日はベストを尽くしました。レースを完走できずとても残念ですが、また一歩前進できたと感じています。フリープラクティスとスーパーポール、そしてレース1は、コースとマシンのフィーリングを学ぶためにいい経験になりました」

「マシンのセットアップと、いいベースを見つけられるように一生懸命がんばっています。いまは電気系のセットアップに多くの時間を割いています。すべての知識を明日と今後に役立てられるようにがんばります」

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