「そして、ユリコは一人になった」主演・玉城ティナの演技に監督も「言うことなしです!」

「そして、ユリコは一人になった」主演・玉城ティナの演技に監督も「言うことなしです!」

宝島社の「このミステリーがすごい!」大賞の関連作品を映像化している「このミス」大賞ドラマシリーズ(U-NEXT/関西テレビ)。第5弾となる作品は、貴戸湊太原作、玉城ティナが主演を務める「そして、ユリコは一人になった」に決定した。

本作は、不思議な力によって逆らう者を不幸にする「ユリコ様伝説」と呼ばれるオカルトめいた伝説が語り継がれる高校が舞台。学園のトップに君臨する「ユリコ様」になる条件は名前が「ユリコ」であることで、学内に複数いる場合には1人の「ユリコ様」を除いて、すべての「ユリコ」が淘汰(とうた)されていくという。1人、また1人と命が失われていく争いに巻き込まれた親友・矢坂百合子(岡本夏美)を救うため、天才女子高生・嶋倉美月(玉城)が連続死の真相と伝説の謎に挑んでいくという物語である。

近年、話題作で主演やヒロインを務め、人気・実力ともに急上昇中の、玉城に話を聞いた。

──タイトルからすると、初めは「ユリコ」が主人公なのかと思いました。出演オファーがあった時に、玉城さんはどう思われましたか?

「私も、『主演で』というお話をもらった時には、ユリコ様役なのかな?と思いました」

──撮影に入られる上で、原作は読まれましたか?

「撮影中は単行本がまだ出来上がっていなかったので、読めていませんでした。原作とはラストが違っていたりと、いくつか変更点はあります。その中で、原作の面白さは脚本に引き継がれていると思ったので、杉山(嘉一)さんが書かれた脚本に忠実に演じました」

──美月というキャラクターについてはどう思われていますか?

「一番周りが見えていて、感情の起伏を表に出すことがありません。周りがパニックになっても、1人だけ冷静でいられるのはすごいです。私自身も普段、できるだけ客観的でいたいなと思っていますが、彼女ぐらい冷静ではいられないと思います」

──演じる上でどんなことを意識しようと考えられましたか?

「こういう“THEミステリー”という作品も初めてだったので、現場に入るまでは手探りの状態でした。でも現場に入ってしまえば、美月としてのキャラクターをすぐつかむことができましたし、監督とお話した時も解釈に違いがなかったので、すんなりと入っていけました。百合子が感情的になるシーンも、美月は淡々としているので、百合子の感情に引っ張られないようにと考えていました」

──監督とのやりとりではどのようなことを話されたんですか?

「監督が『1日1回、美月のアップを撮らないと終われない』と言われていたのが印象的でした(笑)。目線一つにすごく意味を持つキャラクターだったので、このアップの時は“誰を見ている”とかが重要だったのではないかと思います。演技に関しては、下山(天)監督は割と任せてくださっていて。打ち上げの時に『何でそこまで任せてくれたのか』と聞いたら、『言うことなしです!』と褒めてくれたのが、うれしかったです」

──原作の貴戸さんも撮影現場にいらっしゃったと伺いました。

「今回がデビュー作と聞いていましたし、映像化が決まって貴戸先生もドキドキしながら現場に来られたのではないかと。シーンを見ていただいて、『演じてもらえて、すごくうれしいです』という言葉をいただきました。私も想像以上のものをお見せしたいと思いましたし、美月のキャラクターとして、そこまでズレがないように最後まで完結できればいいなと。ぜひ完成したものを先生に見てもらって、どう受け取られたのかということを、私自身がすごく聞きたいです」

──今作は伝説やオカルトを扱う作品ですが、玉城さん自身は信じる方ですか?

「小さい時は怖がりでいろいろ考えていたんですけど、今は『考えすぎてもしょうがないな』と思っています。あまり得意ではないですね。ゲン担ぎなんかも、決めすぎてしまうと、性格的にそれをやってないと不安になるので、あまりやらないようにしていますね」

──「一人になった」というタイトルですが、玉城さんは1人の時間は好きですか?

「好きです。友達といる時間も楽しいですが、そういう時間も大切にしています。1人でいる時は映画を見たり本を読んだり、考え事をしたい時は仕事の合間にカフェに行ったりしてます。どうしてもこの仕事は1人でやらないといけないことが多いので、役について考える時は1人で考えることが多いですね」

──今年はオリンピックの聖火ランナーも決まっています。今年だから頑張りたいということはありますか?

「今年は世界基準でいろいろなことが起きていますが、ネガティブにならず、もっと世界を広げて、盛り上がった波にも乗っていきたいと思います」

──最後に、放送・配信を楽しみにしている視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

「全編を通して、皆さんのいろいろな感情が動かされる作品になっていると思います。話を重ねていくごとに、『この人が実はこうなのかな?』など、考察のしがいもあるかなと。ぜひ最後まで楽しんでいただければなと思います」

──ありがとうございました!

監督に「言うことなし!」と絶賛させるほどの玉城の演技に注目の「そして、ユリコは一人になった」は、3月5日から関西テレビで放送開始、3月6日からU‐NEXTで独占配信する。

【プロフィール】


玉城ティナ(たましろ てぃな)
1997年10月8日生まれ。沖縄県出身。講談社主催の「ミス iD2013」で初代グランプリに輝き、14 歳で講談社「ViVi」の最年少専属モデルとなる。2014年にドラマ「ダークシステム 恋の王座決定戦」(TBSほか)で女優デビュー。「天の茶助」(15年)でスクリーンデビュー。そのほか出演には、映画「Diner ダイナー」「惡の華」(ともに19年)などがある。

【番組情報】


「そして、ユリコは一人になった」
3月5日スタート
関西テレビ 木曜 深夜0:25~0:55(※初回放送は深夜0:26~0:56)
3月6日スタート
U‐NEXT 金曜 午前10:00~

関西テレビ/フジテレビ担当 H・A
撮影/蓮尾美智子 ヘア&メーク/今井貴子 スタイリング/丸山佑香(まきうらオフィス)

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