ゼロ次郎 - 初顔出し! ゼロ次郎って一体何者!? 「事実は小説より奇なり」ということをみなさんに極限まで見せつけてやりたいです。

きっかけは霧隠サブロー先生

──今回が始めての紙面顔出しということで、インタビュー引き受けていただきありがとうございます。ゼロ次郎さんはネタツイッタラー兼ライターのようなイメージがありまして、ネタツイートはいつ頃から始めたんですか。

ゼロ次郎:ツイッターは2012年から始めたんですが、ネタツイートを始めるきっかけになったのは漫画家の霧隠サブロー先生です。霧隠先生はツイッターで「全裸中年男性ツイート」というものをやられていて、それにハマったのが一番の理由です。説明するのが難しいんですけど、簡単に言えば「全裸の中年男性が無法行為をする」というテーマを元に、各々が自由に文章表現する。それが全裸中年男性ツイートだと思っています。

──霧隠サブローさんの全裸中年男性ツイートは十八番ですね。あのツイートを10年くらいやってるわけなんですよね。すごすぎますよね。

ゼロ次郎:あの人はすごいですよ!あの文章のテンションは唯一無二ですし、憧れです。それで、その全裸中年男性ツイートの独特なノリが好きになり、人生にむしゃくしゃしていたこともあって自分も真似しはじめたんです。そしたらツイートを霧隠先生本人がリツイートしてくださって、そこで初めて“ツイートが伸びる”という経験をして、承認欲求が爆発してツイッターにハマりました。すべては実在しない全裸の中年男性から始まったわけです。思い返すと、ツイッターを始めた2012年はメチャクチャくすぶっていましたね。大学は出たけど就職に失敗して、ほぼニートみたいな状態でプラプラしてて…自己肯定感が地に堕ちていた時期でした。全裸中年男性ツイートは、鬱屈した感情のいいはけ口になったんでしょう。毎日狂ったように書いていましたね。全裸中年男性ツイートが伸びることで、自分が社会に認められた気分になっていたんです。

──そんな全裸中年男性ツイッタラーが、どうしてライターに?

ゼロ次郎:2013年からスポーツ新聞社でバイトを始めたんですが、そこで今回イベントに出演してくれる良い人生さんと知り合ったんです。前職は何やってたんですか?と聞いてもなかなか教えてくれなかったんですけど、ある日「誰にも言わないでよ」って腕まくりをして…暑がりなのに夏でも長袖だし、おかしいとは思ってたんですよ。

──もともとは裏社会の人間だったと?

ゼロ次郎:本人いわく、当時は“お務め”を終えてからまだ1年くらいで、カタギで食う道を模索している最中だったそうです。で、それから数年後に良い人生さんがナックルズに転職することになって、「お前、ツイッターでキ○ガイのフリしてるヒマがあるなら何か書いてみろ」と。そこからライターとしてのキャリアが始まったんです。ちなみに俺、今でこそナックルズの反社ライターみたいになってるんですけど、実はそれまで不良と一切関わったことがなかったんですよ。地元も、周りにたまたま不良がいない環境だったので。だから良い人生さんが、人生ではじめて絡んだ不良経験者でした。

──そこから裏社会系の人との繋がりが増えていったんですか。

ゼロ次郎:良い人生さんはナックルズの取材で自分のツテをフル活用していたので、同行するうちにハードコアな人と会う機会が自然に増えていきました。俺は不良に対する免疫もなかったですし、礼儀とかも知らないし、ハードコアな場所にあっちこっち連れて行かれて最初はすごい恐かったです。元ヤ○ザとか、売人とか、マル暴の人とかに話を聞きに行ったりして・・・良い人生さんは不良時代のキャリアがやたら豊富で、顔が広いんです(笑)。詳しくはイベントでしか言えないんですが、なんというか、裏社会で義務教育から大学まで行った感じなんですよ。

──そんな方が実話ナックルズにいたんですね。

ゼロ次郎:だから、ナックルズの裏社会情報は世間が思っているよりも正確かも(笑)。まあ、入社当時はすでにカタギだったわけですから、問題はないですよね。ちなみに彼はもうナックルズも退職していて、今は違う業界でうまくやっています。反社に戻ったわけではないですよ(笑)。

ようやく踏ん切りがついた

──ゼロ次郎さんはサイゾーのライターもされてるようですが、きっかけはなんだったんですか?

ゼロ次郎:ネタツイッタラー兼ライターというスタンスでツイッターを続けてたら、2015年ごろにサイゾーの方から連絡をいただきました。何を理由に声をかけてくれたのかは未だに謎です(笑)。でも、それまでのライター活動が認められた気がして感慨深かったですね。それからの5年間、ライター活動はほぼナックルズとサイゾーだけでやってきました。イベント関係とかの仕事もゲスト出演とかはありましたが、今回こうして仕切りで呼ばれるのは初めてです。

──初主催ですものね。仕事はずっとフリーランスなのですか?

ゼロ次郎:そうですね。ライターを始めたばっかの頃はまだ“真っ当な会社員”に未練があって、どこかに正社員で就職できたらな〜とか思ってたんですが、今はライターとして生きていく方向にようやく踏ん切りがついた感じです。

──今回のイベントのテーマが異業種交流会ということで、ゼロ次郎さんのツテを使えば、めちゃくちゃ面白いゲストを呼んで定期的にできそうですよね。

ゼロ次郎:今回のイベントがうまくいって、シリーズ化できたらなって思いはあります。ツイッターにはまだ見ぬ怪物がたくさん眠っていますからね。ちなみに今回イベントに出てもらうもう一人のゲスト、こうちょうさん(デリヘル経営者)とも、元々はツイッターをきっかけに知り合いました。風俗に行ったこともないのにデリヘルの中の人と仲良くなるなんて夢にも思いませんでしたよ。

──夜中の不法集会みたいな感じになりそうですね。めちゃくちゃ楽しみです。でも、ツイッターを始めて、ライターの仕事が来て。ご自身は、こんなサブカルチャーどっぷりの人生になると思っていましたか?

ゼロ次郎:いやいや、わからないですよ。ツイッターを始めてからの8年間で身の回りの環境が激変して、自分でも気がついたらこうなっていたって感じです。ライターとして雑誌に記事を書けるなんて夢にも思っていなかったし、ロフトからオファーが来てイベントをやることになるとも思わなかったし、不思議なもんですよね。人生何があるかわからないです。まだ大したことはしていませんが、ツイッターで人生が変わったとはいえますね。

「事実は小説より奇なり」を極限まで見せつける

──この異業種交流会のような、イベントを開催しようと思ったきっかけはなんだったんですか?

ゼロ次郎:ツイッターとかライターやっててヤバい人にいろんな話を聞いて、それをそのままネットに書くとするじゃないですか。確かにウケはいいんですけど、文章だとやっぱり嘘くさく聞こえてしまうというか、信じてもらえないんですよね。嘘松とか呼ばれたこともありましたし(笑)。

──文章は歪曲されたりしますものね。

ゼロ次郎:そうなんですよね。俺だってネットの情報は疑ってかかりますし。だからトークイベントにするのが正解だったのかな、と。「事実は小説より奇なり」ということをみなさんに極限まで見せつけてやりたいです。

──反社という単語が流行ったので、みんな潜在的には反社には興味があると思うので、企画としてはめちゃくちゃ反響はあると思います。これから開催していくイベントも、アウトロー的な仕事に注目していこうという感じですか?

ゼロ次郎:そうですね。反社系のライターとして認識されはじめてから、ツイッター経由で取材依頼なんかが来るようになりました。その中から、イベントに出てくれるような人が現れたらありがたいですね。怪しげな案件は良い人生さんに相談すればファクトチェックできるし…。

──良い人生さん、すごいですね。

ゼロ次郎:酒癖もすごいですよ。酔っ払うと漫画みたいな暴れ方をして本当に手がつけられないんです。そういう時、いつもなら自分はすぐにその場から離れて、遠いところから写真や動画を撮影して楽しんでいるんですが、今回は自分主催のイベントだし、ましてや酒がたくさん出る深夜帯ですし…とにかく、揉め事は極力起こさないようにしたいですね…。

──揉め事が起きてもおもしろいですけどね(笑)。喧嘩とかになって、手をつけられなくなったら蛍の光を爆音でかければ大人しくなるんじゃないですかね。

ゼロ次郎:あとはもう、酒に一服盛るしかない(笑)。

──今後、エクストリーム異業種交流会はどんなイベントにしていきたいですか?

ゼロ次郎:俺がかつて霧隠先生に拾い上げてもらったように、どこかで機会を待っている人を発掘できるような、そんなイベントにしていけらと思っています。

──まずは一回目、成功させましょう!!

ゼロ次郎:そうですね!よろしくお願いします!

© 有限会社ルーフトップ