『とくダネ!』で三浦瑠麗の“キラーパス”を受けて馬脚を現した宋美玄 「え、あ、私は…シッターとスタッフが…」の“上級国民”ぶり

臥像は『孤独の意味も、女であることの味わいも』より

他のワイドショーと同じく連日「コロナ騒動」を報じるフジテレビの『とくダネ!』。

『とくダネ!』のスタンスとしては、いつも怒ってる感じの小倉智昭さんを前面に「政府に異議申し立て」の精神で、常に「庶民の味方」風の番組作りを心掛けているように見受けられますが、思わぬところで“上級国民”ぶりを見せてしまいました。

先日の放送で、新型コロナウイルスへの対策として決まった「全校休校」がテーマとなり、そのしわ寄せを受けるのが、仕事を休まなくてはいけない「働く母親」だという風に番組は展開していました。

「まず、それが父親ではなく母親の問題となっているのが問題で…私自身は子連れ出勤という形で他の子供まで一緒に面倒を見ている…しかし、それもできない母親はどうしたらいいのか」

といった風にコメントしたのは、その美貌もあってメディアで1番人気の国際政治学者・三浦瑠麗さんです。

才色兼備の三浦さん…さすがではないでしょうか。

まず「母親だけの問題ではない」と進行する伊藤利尋アナウンサーを牽制し(男性社会の矛盾に切り込む女性)、「私は子連れ出勤」であると自分自身の話をして(仕事しながら子供も育てるワーママ)、かつ他の子供まで面倒を見て(さりげなく頼れる人格者)、だけれども、私は恵まれていると自覚したうえで「できない母親はどうしたらいいのか」と一般的な働く母親の問題にまで落とし込んでいます(そんな私は慈愛精神の持ち主)。

パーフェクトです。

しかし、そのあと、ゲストで同じく母親である産婦人科医の宋美玄さんへの「パス」を誤ってしまったようです。

「宋さんは(休校になった子どもを)どうしてますか?」

宋さんは一瞬、明らかに戸惑った表情を見せて(もし録画している方がいたらご確認ください)、こうしどろもどろに答えました。

「え、あ、私は…シッターに見てもらうことあったり…(間が空いて)…病院のスタッフに見てもらったり…」

ここで三浦さんは一瞬、鉄仮面のような表情で冷徹な眼差しを宋さんに浴びせます(もし録画している方がいたらご確認ください)。

そして、これでは次に展開できないという空気を察した伊藤アナが、進行を立て直しました。

この流れで明らかになってしまったのは、“ふつうの母親”目線で、いかにも親しみやすい笑顔でコメントしていた宋さんが、思いっきり「上級国民」であったということです。それも公私混同する“タチの悪い経営者”にも見えてしまいました。

そりゃ開業医ですから、ベビーシッターを余裕で雇えるのは当然といえば当然なんですが、さっきまで「国がしっかりしてくれないと、働くお母さん(もちろん宋さん自身も含んでいるような言い方で)が困るんです」的な話をしていたのに、自分自身は「ベビーシッターどころか、病院のスタッフにまで面倒を見させている」のは思いっきり公私混同の“上級国民”と思われても仕方がないでしょう。

ただ、よくよく考えてみると、コメント一つ一つが計算し尽されていた“パーフェクト”な三浦さんが、相手の力量を見間違えて、こんな「パス」をするのでしょうか。

いや、これこそ計算づくに、相手を潰しにかかる文字通りの「キラーパス」だったのかもしれません。だとすれば…コロナも怖いですが、恐るべし、三浦瑠麗。(文◎編集部)

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