フォルクスワーゲン、新型電動SUV『ID.4』や第8世代『ゴルフGTI』など新モデル多数発表

 フォルクスワーゲンは、3月3日に開幕予定だったジュネーブモーターショーの中止を受け、オンライン上で多くの新型モデルを発表。最大航続距離500kmを誇る新型電動SUVの『ID.4』や、グローバルで登場間近となる第8世代の『ゴルフ』をベースとしたGTI、GTD、GTEなどを公開した。

 量産車のみならず、モータースポーツの世界でも急速な電動化を推進するフォルクスワーゲンは、新たに立ち上げたEVブランド『ID.』シリーズで2番目となるモデルをアナウンス。先行する『ID.3』と同じく新しいモジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス(MEB)を採用したブランド初のコンパクトSUVは、前回のショーモデル『ID.CROZZ(アイディ. クロス)』改め『ID.4』と名付けられた。

 当初はヨーロッパ、中国、米国で生産および販売が予定されるこのモデルは「卓越したエアロダイナミクスにより抗力係数が低減された」と謳われるとおり、その航続距離は最大500kmにも達する。

 高電圧バッテリーをアンダーボディの中心近くに搭載することにより、低重心化とバランスの取れた軸荷重配分を実現。これによりドライビングダイナミクスが最適化され、他のすべてのMEBモデルと同様にコンパクトな電気駆動テクノロジーを採用することにより、広々とした室内スペースも両立している。

 さらにフルデジタルコクピットは操作時に分かりやすい構成を特徴とし、主にタッチスクリーンとインテリジェントで直感的なボイスコントロールによって機能へのアクセスが行われる。そんなEVコンパクトSUVの『ID.4』だが、まずは後輪駆動モデルとして発売され、追って電動4輪駆動バージョンも追加される。

量産車のみならず、モータースポーツの世界でも急速な電動化を推進するフォルクスワーゲン。『ID.3』(右)はゴルフに代わる基幹車種となるか
モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス(MEB)を採用した『ID.4』

 一方で、電動化戦略の一部を担うプラグイン・ハイブリッド機構を搭載した『フォルクスワーゲン・ゴルフGTE』は、MQB採用のゴルフ7に続き2代目へと進化。

 第8世代へと進化を遂げたモデルをベースに、85kW(115PS)の電気モーターと、110kW(150PS)を発生する4気筒ターボチャージャー付きガソリンエンジンの“TSI”を組み合わせ、システム出力は180kW(245PS)、電動モードにおける最高速度は130km/hを誇っている。

 またクリーンディーゼルとハイブリッドを組み合わせた“ツインドージングテクノロジー”と呼ばれる機構により、先代モデルと比べて窒素酸化物の排出量を大幅に削減した『ゴルフGTD』に加え、最新世代のハイパフォーマンスモデル『ゴルフGTI』も登場。

 歴代モデル計230万台以上が生産された伝統のFFホットハッチは、245PSの最高出力と370Nmの最大トルクを発生する2リッター4気筒直噴ターボを搭載。本国では6速MTを標準とし、オプションのDSGは7速を採用している。

 そのほか、日本ではすでに終売となった旗艦SUV『トゥアレグ』には、100kW(136PS)を発生する電気モーターと最高出力250kW(340PS)のV6ターボのTSIを組み合わせ、340kW(462PS)のシステム出力を発生する『トゥアレグR』も発表されている。

「卓越したエアロダイナミクスにより抗力係数が低減された」と謳われるとおり、『ID.4』の航続距離は最大500kmにも達する
第8世代『フォルクスワーゲン・ゴルフGTI、GTD、GTE』の日本導入は追って発表される見込みだ

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