映画『いざなぎ暮れた。』に出演の今注目の俳優・毎熊克哉 ベストアクター賞受賞の心境 は?

毎熊克哉と武田梨奈がW主演を務めた映画『いざなぎ暮れた。』。

2019年4月に開催された「第11回沖縄国際映画祭」のために製作されたが、近頃、ロケ地となった島根県松江市民を中心に、劇場公開を希望する問合せが殺到し都内でも緊急上映が決定した。また、2月に行われた、モナコ国際映画祭で2冠を獲得するなど、海外映画祭を席巻するなど、注目の作品となっている。ジェイタメ編集部では、主人公・ノボル役を演じた毎熊克哉に撮影エピソードなど話しを聞いた。

--映画『いざなぎ暮れた。』の紹介と毎熊さんの役どころなど教えてください

東京でホストをやっている男が、金に行き詰って自分の彼女を連れて、あんまり記憶のない、でも自分の故郷である島根県松江市美保関町に場違いな恰好と車でやって来るという、破天なロードムービーです。

--役どころは

自分のお店を経営していたものの、うまく行かず借金が増えてしまって首が回らない状態の男です。

--この黒い車は?

ダッチチャレンジャー。僕は初めて左ハンドルの車を運手しました。普段もそんなに運転しないので……芝居をしながら運転って結構難しいし、さらに左ハンドルってかなり怖かったですね(苦笑い)。

--排気量が相当あるんじゃないですか?

凄いんですよ……馬力っていうんですか? 加速が凄い勢いがありましたね

--映画の注目のポイントってどんなところです

地域の映画という事で美保関で撮ったんですけど、美保関でした見れない光景というか、雰囲気があり、かなり狭い街なのでカメラの中に大体の物が写ってしまうって感じがあるんですけど、その街の空気感だったり、出演してくれるお婆ちゃんだったりと、いかにも東京から来ましたって2人とのアンバランス感が面白いですね。

--モナコ国際映画祭「ベストアクター賞」受賞の心境は

元々沖縄国際映画祭で上映して終わりって作品だったのですけど……次、上映されるのもそうですし、さらに、外国のどこかの国でこれを観て「良かったよ!」なんて言われるとは全く思わなかったので「ホントですか!?」って感じです。

--外国人の方にどの辺がウケたのですかね?

この(主演の)2人っていうのはパリにもいるし、ニューヨークにも居るだろうし、でも、この街が持ってる空気感って美保関独特の物があると思うので、そのあたりですかね……やっぱりヘンですもん(笑)この街に、この2人は! 祭りの事も船の上で水かけて、「何してんだろう」って分からないと思うんですけど、その土地で長年続けてきてる物って、良く分かんなくても、「何かあるな」って伝統みたいな物を感じるんじゃないですかね。

--毎熊さんと言えば、男らしい顔立ちとキュートな笑顔のギャップがたまらないと評判ですが、撮影中、堪え切れずに爆笑してしまった!?というような裏話は?

本当に時間が無い中での撮影で、スタップも少ない、カメラは1台、録音する人が1人いて、誰かしらが手伝ってくれないと出来なかった状態でした。その中で、録音を田中さん(田中秀樹)が全部1人でこなしてるんですけど、職業柄ずっとヘッドホンしてるので声がデカいんですよ(笑)、で1人でやってるものだから、自分が(フレームから)見切れてるかどうか分からないんですよ、(田中さんは)良い音を録る為に集中してるんで、監督が「用意」って時にすぐそこに居て、ガッツリ入ってるんですよ! 田中さんは「(デカい声で)え~なに、俺入ってんの!」って感じで常に声がデカいんですよ(笑)。撮影は、ホントに時間がなくて“ヘラヘラ”してるシーンってほとんど無いんですけど、田中さんが写り込むと笑っちゃってましたね……憎めないですよ!「良い音が録りたい」ってみんなが分かってるんですけど「でも入ってるよ、頭が!」って感じでした(笑)。因みに撮影クルーは笠木監督含め6人だったそうだ。

<プロフィール>

毎熊克哉(まいぐま かつや)1987年3月28日生まれ、広島県出身

--丸一日休みがあるとします、何をしますか?

あんまりアクティブなタイプではないんですよ!そうですね……部屋の掃除するとか、トレーニング行くとか、映画観に行くとか、大したことはないですねぇ~(笑)

--お休みは全然ない状況ですか?

そこそこありますよ、でも休みが続くのは良くないって言うか、あんまりアクティブじゃないって言う割には、暇はあんまり好きじゃないんですよ(笑) なんかやっときたいタイプではあるんで……大した趣味とかも無いので。

--では、今、観たい映画は?

そうですね……城定監督の「性の劇薬」ちょっと観たいなぁ~と前から思ってます。「衝撃をうけるらしいです」

--愛用品を一つ教えてください

足つぼシート(笑)。足つぼがメッチャ弱いんですよ! 痛いんですよ……自分で押して痛い。去年から踏んでます。きっかけは、現場の合間とかで足つぼ押すって事があったんですけど、自分だけスゴク痛くて、ちょっと心配になって(笑)、手のツボも痛いんですよ。で、痛い所調べたら“ストレス”って書いてありました(爆笑)

【出演】2016年、映画初主演作『ケンとカズ』で第71回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞などを受賞。さらに、映画『北の桜守』(18)やNHK連続テレビ小説「まんぷく」(18~19)、ドラマ「恋は続くよどこまでも」に出演するなど引く手数多の人気俳優。

映画「いざなぎ暮れた。」は、12か国、26の映画祭、10の受賞。

3月20日、テアトル新宿で“魂”のレイトロードショー!

© 株式会社ジェイプレス社