長崎県内留学生にも影響 各大学、制限強化前の帰国指示

 中韓両国からの入国制限強化で、県内の大学の留学生は4月からの講義に準備が間に合うか不安を募らせた。一方、各大学は現地に留学中の日本人学生に9日の制限強化前に帰国するよう指示するなど対応に追われた。
 韓国・慶尚北道(キョンサンプクト)在住の韓国人女性は2月中旬に来日して県内の大学院を受験し、佐世保市内の姉の家で合格通知を受け取った。今月2日に帰国してビザ取得など留学の準備をする予定だったが、航空便の運航中止で滞在が延びたままだ。「(入国制限で)韓国に戻っても日本にすぐには来られなくなる。準備が間に合わなかったらどうしよう」と不安そう。
 長崎大経済学部の中国人留学生のソンユブンさん(25)は2月中旬にいったん中国に戻り、講義が始まる4月に来日する予定だったが、中国の感染拡大で帰国を断念していた。長崎中国留学生学友会の会長でもあり「4月に入学予定の留学生がどうなるのか」と心配した。
 長崎外国語大(長崎市)は6日、外務省が韓国の感染症危険度を引き上げたことを受け、韓国への留学中止を決定。留学中の21人に対し、入国制限前の8日までに帰国するよう電話で指示した。長崎国際大(佐世保市)は中韓両国に一時帰国している留学生に8日までの来日を要請した。

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