「福島産のニーズ高まっている」 米と桃の販売 沖縄の小売業で回復 識者「消費者の不安が縮小」

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那覇市内のサンエーでは福島産「ひとめぼれ」を販売。店舗スタッフは「売れ行きは好調」と話す=2月28日

 東京電力福島第1原発事故から11日で9年になるのを前に、沖縄タイムス社は沖縄県内の小売業大手6社に対し福島県産の「米」と「桃」の取り扱い状況について聞いた。回答した5社全てが事故後いったん販売を取りやめたものの2019年までに桃は4社が販売を再開。米については3社が販売を再開しており、1社が今後販売予定と回答した。

 福島大学食農学類の小山良太教授は「福島産への消費者の不安が縮小したことが小売業の取り扱い回復につながっている」と指摘している。

 事故前に取り扱いのあった小売業大手のうち、現在までに桃の販売を再開したのはサンエー、金秀商事、イオン琉球、コープおきなわ。米はサンエー、金秀商事、コープおきなわが販売を再開済みで、イオン琉球は「今後再開予定」とした。

 リウボウストアは福島産米、同桃とも事故前は取り扱っていたが現在は「販売予定なし」。野嵩商会は事故前、事故後ともに取り扱いについて「非公表」とした。

 福島産農産物の取り扱い再開の背景には、安全性の担保や県内消費者の意識の変化がある。

 サンエーは13年に福島産米の販売を再開。19年の取扱量は4年前に比べ2倍に伸びた。桃は18年に販売を再開し19年の売り上げは前年比2倍に。担当者は「福島産のニーズは高まっている」と話す。

 金秀商事は19年から米と桃の取り扱いを再開。イオン琉球は19年12月に福島産特別栽培米の販促フェアを開催して好評だったことから、今後通年で販売していく予定とした。コープおきなわは職員や組合理事が福島の農水産物の検査現場を視察した上で、両品目の販売を再開したという。(社会部・城間陽介)

 

(写図説明)那覇市内のサンエーでは福島産「ひとめぼれ」を販売。店舗スタッフは「売れ行きは好調」と話す=2月28日

(写図説明)県内小売業大手の福島産農産物取り扱い状況

県内小売業大手の福島産農産物取り扱い状況