ホンダ 新型フィット 試乗&解説 Vol.4|【まとめ】1.3リッターとハイブリッド、どっちが買い!?編

ホンダ 新型フィット(4代目) FIT e:HEV NESS(ネス)[HYBRID]

1.3リッターガソリン車とハイブリッド“e:HEV”、どっちが買い!?

新型フィットの購入時には、1.3リッターガソリンのノーマルエンジンと、ハイブリッド“e:HEV”の選択も大切になる。

フィット HOMEの場合、e:HEVの価格は1.3リッターのHOMEに比べて34万9800円高い。ただし購入時に納める税額の違いで差額は約32万円に縮まる。実用燃費をWLTCモード燃費の数値で見立て、レギュラーガソリンの価格を1リットル当たり150円の計算でシミュレーションしてみよう。細かな数値は省くが、1.3リッターとハイブリッドの燃料代の差額で、約32万円の実質価格差を取り戻せるのは、14~15万kmを走った頃だ。1.3リッターも十分に燃費が優れているから、走行距離で差額を取り戻すのは相当に困難なのだ。

とはいえ、ハイブリッドのe:HEV車は走りが上質になって動力性能も高まるから、一概に燃費だけを見て優劣は決められないのも事実だ。現時点での販売比率もe:HEVが高く、72%を占めている。

ホンダ 新型フィット(4代目)

新型フィットを購入する場合には、まずBASIC(ベーシック)、HOME(ホーム)、NESS(ネス)、CROSSTAR(クロスター)、LUXE(リュクス)の5つのタイプの中から、自分の好みに合ったものを決めよう。そのうえで予算に余裕があるなら、同グレードの1.3リッターガソリンのノーマル車と、ハイブリッドのe:HEV車を実際に乗り比べて判断して欲しい。

結論! ホンダ 新型フィットは“買い”か!?

ホンダ 新型フィット(4代目) FIT HOME(ホーム)[1.3L]

以上のように、4代目となる新型フィットの商品力は全般的に高く、ズバリ“買い”なモデルとしてオススメ出来る。ただし先代とはイメージを変えたフロントマスクやインパネのデザインは、好みが分かれると感じたがいかがだろうか。

ホンダでは新型フィットに心地よさ、親しみやすさを重視したと説明するが、筆者のようなオジサン世代的な見方では、質感、立体感、重厚感がいまひとつに思えることもあるだろう。若年層のセンスに合わせたともいえそうだ。

しかし2020年2月下旬時点の好調な受注台数(2万3000台)を見ると、50代が26%、60代は47%で、実に73%が50歳以上だ。実際には筆者のほうが大きくズレていて、今どきの50代・60代はもっと若い感覚なのかもしれない。今後の売れ行き動向にも注目していきたい。

[筆者:渡辺 陽一郎/撮影:茂呂 幸正]

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