新型コロナで観光 損失額6000万円以上 五島市議会

 長崎県五島市は9日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で市内の宿泊施設や貸し切りバスなどに予約キャンセルが相次ぎ、観光分野での損失額が少なくとも6千万円に上っているとの試算を明らかにした。主な事業者への聞き取り結果で、実際の損失額はさらに膨らむとみられる。
 定例市議会一般質問で、網本定信議員(市民ネットワーク)の質問に大賀義信地域振興部長が答えた。
 同市では2月29日から開催予定だった国際ツバキ会議をはじめ、島外から集客を見込んでいたイベントが軒並み中止。市によると、他にも一般観光客に旅行を取りやめる動きがあり、市が把握しているだけでも2月下旬から5月にかけ延べ約3800泊の宿泊キャンセルが出ているという。
 試算は宿泊や貸し切りバス、レンタカーなどの事業が対象。各事業所の人件費や客に提供予定だった食材費など副次的な損失も加味すれば影響はさらに広がる可能性がある。

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