獲得に踏み切った最大のポイント「長いシーズン戦う上で、チームとしての厚みが必要」
ロッテは10日、昨季限りで阪神を退団した鳥谷敬内野手の獲得を発表した。この日、球団事務所で報道陣に対応した松本尚樹球団本部長は「長いシーズン戦う上で、チームとしての厚みが必要」と説明した。鳥谷獲得を発表した主な一問一答は以下の通り。
「正式に鳥谷選手と契約させていただきました。この場をお借りしまして、報告させていただきます。理由としては、キャンプ、練習試合、オープン戦を戦っていく中で、内野に厚みを増したいと感じたことが1つ。もう1つは、あれだけの選手ですから、うちの選手は若手が多いので、ああいう選手に来ていただいて、姿を見せて引っ張っていただきたいと思った」
──獲得に踏み切った最大のポイントは?
「長いシーズンを戦う上で、チームとしての厚みが必要。何が足りないかとなると、内野手の厚みが足りないと思った」
──獲得が開幕直前のこの時期までずれ込んだのはなぜか?
「7月30日まで補強はできるわけで、1年を通して補強していくのがフロントの仕事ですから。チームとしてはこのタイミングがベストだった」
──鳥谷本人にはどのようなことを伝えたのか
「もちろん戦力として期待している。その上で、若いチームなので若手を引っ張ってほしいと伝えました」
──背番号は「00」
「できるだけ若い番号をと思ったが、結構埋まってしまっている。本人には、『もう1回0からスタートしよう』と言って提示しました」
昨年は代打が中心だったが「まだまだ若い者に負けない動きができるんじゃないか」
──若手にどんな影響を及ぼすか
「あれだけの実績がある。2000本(安打)も打っている。うちの若手にとっては、鳥谷君と一緒にできることが財産になる。戦力として取ったのが一番だが、若い選手と一緒になってやっていってほしい」
──契約は単年か?
「はい」
──昨年は代打が中心、ロッテではどのような起用に
「現場とこれから話すが、僕自身が思うには、体もしっかり締まっているし、今年39歳になるけれど、まだまだ若い者に負けない動きができるんじゃないかと思います」
──内野はどこでも守れる
「現場がどう使うかでしょうけど、フロントとしては、内野はすべて守れると思う。本人は『ファーストだけは守ったことがない』と言っていたが、十分できると思う」
──昨年オフ、当初はベテランの獲得より若手の育成を優先する方針だったのでは?
「もちろん長いスパンでも考えているが、この世界は1年1年勝負している。勝たないといけない。そういう意味でバランスを考えての鳥谷君だった」(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)