動画で地域活性化を 長崎YouTuber会

県産品などPR 高校生ら会員50人

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県産品のPR動画を撮影する会員ら=長崎市錦1丁目の撮影スタジオ

 撮影スタジオに設置したスマートフォンのカメラの前で、カステラや中華菓子「よりより」などをほおばる4人の男性。普段はおかずとして食べる肉みそを菓子に塗り付け、「おっ! これは、相性ぴったりでおいしい」。一見、悪ふざけのようだが、撮影しているのは動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信する県産品PR動画「長崎の有名土産を肉みそにあわせてみた!」。彼らは県内で活動する「長崎YouTuber(ユーチューバー)会」のメンバー。代表の本多大剛(だいご)さん(44)=長崎市在住=は「動画を通じて、食や観光など長崎の多彩な魅力を広く伝えたい」と意気込んでいる。

 ■自己表現の手段

 同会は2019年10月、動画による本県の地域活性化を目的に発足した。2月末現在、高校生から中高年の男女約50人が会員。既に料理、雑学、健康、音楽など趣味を生かした動画を個人で制作し、ユーチューブで配信している人も。観光客向けに飲食店を紹介している長崎市在住の会社員、野口剛さん(38)は「ネットの口コミサイトではなく、地元住民の評判を基に自分で食べておいしい店を選んでいる」と話す。五島市でゲストハウスを経営している片山亀寿(かめとし)さん(40)は、島での暮らしぶりなどを配信。「動画制作は自己表現の手段でもある」とやりがいを語る。
 本多代表はユーチューブで自身の番組をまとめたチャンネル「ダイゴTV」を開設。新上五島町の観光地をテーマにした動画を配信する中で18年、同町の観光物産大使に委嘱された。「商店などを紹介すると客数が増えた。ユーチューブは地域の経済浮揚の役に立つ」と強調する。

 ■入門セミナーも

 同会では「長崎をユーチューバーの中心地にする」という目標も掲げている。そのためには新規ユーチューバーの育成も重要。3月1日には長崎市馬町の市民活動センター「ランタナ」で、初のユーチューバー入門セミナーを開き、若者ら15人ほどが受講した。講師役の本多代表が「ユーチューブは全世界で視聴者が約20億人、国内では6200万人いるといわれており、注目度の高いコンテンツ」と説明。「多くの人が興味を持つテーマを取り上げ、検索されやすいタイトルを付けると動画の視聴者数が増える」などと配信する上でのこつを話した。

 ■意見出して企画

 同会はこれまでに会員のコラボレーション企画として、冒頭の県産品PR動画のほか、長崎市内の飲食店で取り扱う日本酒の紹介動画などを配信。本多代表は「多彩な個性を持つメンバーが意見を出し合って番組を企画することで、バラエティーに富んだ作品が生まれる」とし、「自分たちならではの動画を世界に配信して長崎を盛り上げ、ユーチューブを楽しみたい」と話す。

セミナーでユーチューバーについて説明する本多代表(中央)=長崎市馬町、市民活動センター「ランタナ」