サーローさん 講演会を延期 「来日が困難に」

 長崎市は11日、5月30日に長崎原爆資料館で開催予定だったカナダ在住の被爆者、サーロー節子さん(88)の講演会を延期することを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大と自身の高齢を懸念したサーローさん側から「来日が困難になった」と連絡があったという。
 講演会は市の被爆75年事業の一つ。講演のほか、サーローさんを交えたパネルディスカッションも予定していた。いつ開催できるかは未定で、市は市議会教育厚生委員会に「情勢を見て日程を調整したい」と報告した。
 サーローさんは広島市生まれ。核兵器禁止条約採択への貢献で、2017年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の活動に協力。授賞式では被爆者として初めてスピーチをした。

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