F1開幕戦欠場のサインツとノリスがコメント「ファンに申し訳ないが、皆の健康を守るための措置」

 マクラーレンF1チームは、2020年F1開幕戦オーストラリアGPを前に、現地メルボルンでチームスタッフに新型コロナウイルス感染者が出たことから、今回の参戦を断念した。ドライバーのカルロス・サインツJr.とランド・ノリスが、落胆しながらも、ファンに対してメッセージを送った。

 11日水曜、マクラーレンのスタッフ一名に発熱の症状がみられたことで、新型コロナウイルスの検査を行ったところ、12日、陽性との結果が出た。これを受けて、マクラーレンは、チームの従業員、パートナー、他チームのメンバー、ファンなどの健康リスクを考えて、オーストラリアGP参戦を断念することを決めた。

「今は、COVID-19(新型コロナウイルス)による特殊な状況にある。専門家と関係当局の勧告に従うことが大事だ」とサインツJr.は、チームの参戦取りやめの発表の直前にコメントしている。

「今回、サインもできず、写真撮影に応じることもできなくて、ファンの皆には申し訳なく思っている。でも、これが全員の(健康の)ための全般的な予防措置であることを理解してほしい」

 チームメイトのノリスは、「レースに出られず、がっかりしているけれど、一番大事なのは、皆の健康だ」と語った。

「僕らは、感染の拡大を制限するためにあらゆる対応をしてきた。僕自身、できるだけ他人のそばに近寄らないようにしている」

「チームの皆、そしてこの問題と戦っている世界中の人々のことを思っている」

2020年F1オーストラリアGP水曜 コース下見をするランド・ノリス(マクラーレン)

 木曜夜の主催者発表では、12日時点で9人が検査を受け、ひとりが陽性、7人が陰性、ひとりが結果待ちという状況であることが明らかになっている。この状況を受け、FIA、F1、チーム代表者らはオーストラリアGPを決行するのかどうかについて12日夜に協議を行ったものの、13日朝現地9時を過ぎても、決定について正式なアナウンスはなされていない。

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