長崎県内1～3月期　景況6期連続マイナス　新型コロナ拡大影響も

　長崎財務事務所は12日、1～3月期の県内法人企業景気予測調査の結果を発表した。景況が前期（昨年10～12月期）より「上昇した」と判断した企業割合から「下降した」とする割合を引いた指数（BSI）は、全産業でマイナス13.8。6期連続で「下降」が多数を占め、新型コロナウイルス感染拡大の影響もうかがえた。
　前期もマイナス13.8だった。先行き（4～6月期）の見通しはマイナス11.7で「下降」の超過傾向が続くとみられる。
　業種別の現状判断では、製造業は「上昇」と「下降」が均衡したが、非製造業はマイナス19.1に低迷した。先行きは逆転し、製造業がマイナス23.1に急落する一方、非製造業はマイナス7.4に持ち直すと見込む。
　同事務所は感染拡大を踏まえ「観光やサービスなど非製造業は、消費低迷や旅行自粛などによる影響が既に顕在化している。製造業はまだ在庫で対応できる企業が多いが、長期化した場合への懸念は強い」と分析した。
　感染拡大の具体的な影響も尋ね、観光客減少や中国工場の稼働停止などが挙がった。今後の懸念としては、自社工場で使うマスク・薬品の在庫切れ、中国からの建設資材や部品の調達停滞などが出た。
　調査は2月15日時点。94社（製造業26、非製造業68）が回答した。