IR整備「説明不十分」 隣接の江上地区 佐世保市へ申し入れ

 長崎県と佐世保市がハウステンボス(HTB)への誘致を目指す、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡り、予定区域に隣接する江上地区自治協議会(浦憲治会長)は12日、市役所で朝長則男市長と面会し、事業説明が不十分とする申し入れ書を提出した。
 面会は非公開。申し入れ書では、IR事業の影響で地域福祉が停滞したり、後退したりすることを不安視。県と市は各地で説明会を開いているが、「隣接する江上地区に対して、(他の地区と)同じ内容の説明では不十分」と指摘している。
 その上で「現時点で事業推進者と地区住民との間に合意形成など存在するはずはなく、現状況下での事業推進に対する理解と協力は到底できない」と表明。25日までに対応方針を回答するよう求めている。
 協議会と市によると、朝長市長は「協議会と密に話し合いをしていく」と答えたという。浦会長は取材に対し「市の説明は一辺倒。治安や渋滞など不安要素は多くある。地元に寄り添った説明をしてほしい」と述べた。
 協議会は17日に県に対しても同様の申し入れ書を提出する方針。

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