「のぞみ12本ダイヤ」の始まりを告げる出発式、東京駅で開催

のぞみ12本ダイヤ 出発式の様子

2020年3月14日(土)、JR東京駅にて「東海道新幹線のぞみ12本ダイヤ 全列車時速285km 出発式」が行われました。

JR東海 金子慎代表取締役社長は「のぞみ12本ダイヤ」の実現にあたり「久々の大きなダイヤ改正となりました。これまでもいつでもお乗りいただけるよう努力はしてきましたが、金曜の夕方やGW連休前などもご要望に応えられるようになりました」「(コロナウイルスの影響で)今後の見通しは難しい。ダイヤ改正によって春休みやGWに今までにないような増発をしてたくさんのお客様にご利用いただけるよう期待をしておりました。感染がおさまればまた多くのお客様にご利用いただけるということで、そういう時期が早く来るのを願っています」と思いを述べました。

JR東海 金子慎代表取締役社長

乗務員への花束贈呈、東京駅駅長による出発合図が行われ、午前6時ちょうどに「のぞみ」1号博多行が発車しました。

花束贈呈
出発するのぞみ1号
出発合図 提供(協力)JR東海

のぞみ12本ダイヤで変わること

東海道新幹線ではダイヤ改正を機に全列車を最高速度285kmのN700Aタイプに統一し、1時間に最大12本の「のぞみ」が運転可能なダイヤとします(改正前は最大10本)。これは常に毎時12本「のぞみ」が走るのではなく、GWや春休み・夏休みの臨時列車等も含めて1時間に最大12本運転できるダイヤ設定になる、という意味です。

新ダイヤでは東京~新大阪間の所要時間は最大7分短縮、全ての「のぞみ」を2時間30分以内で運転します。利用の多い時間帯には山陽新幹線に直通する臨時「のぞみ」を1時間当たり1~2本増やし、最大6本以上運転可能な時間帯を増やします。

他にも利用の多い時間帯における増発や禁煙化にともなう指定席号車の変更などが行われます。

・東京発下り6時台・21時台に新大阪行き臨時「のぞみ」を増発
・東京22:00発の名古屋行き臨時「のぞみ」を新設
・朝の通勤時間帯には三島発東京行きの「こだま」を1本増発し、三島~新横浜の各駅から品川・東京方面への始発時刻を繰り上げ
・「こだま」の7号車を指定席に、16号車を自由席に変更
・朝夕時間帯に運転している普通車全車自由席の「こだま」に指定席を1両新設し、7号車を自由席から指定席に

なお、新型コロナウイルス感染拡大予防のため春の臨時「のぞみ」は計192本運休。この影響で、ダイヤ設定自体は新しくなったものの、実際に1時間に12本「のぞみ」が走る日はもう少し先になりそうです。

文/写真:一橋正浩

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