インターンシップに落ちた企業の採用試験は受けない? リクルートが調査

株式会社リクルートキャリアの研究機関、就職みらい研究所は、大学生・大学院生を対象に行った「就職プロセス調査(2020年卒)内定状況(2019年5月1日時点)」にて聴取した「インターンシップの選考の経験と採用選考を受けなかった経験の関係」についてのレポートを公表した。

レポートによると、インターンシップの選考に通過しなかった企業の採用選考を受けなかった経験がある学生は、77.9%。また、就職志望者のうち「インターンシップの選考結果が、採用選考に影響があると思う」と答えた学生は64.3%だった。その理由を尋ねると、「何となく自分がそう思っているから」が56.5%と最も高く、「就活情報サイトの記事で見かけたから」(26.0%)、「知人(友人、先輩 等)から聞いたから」(19.8%)とつづいた 。さらに、「影響はないと思う」と答えた学生(35.7%)の62.4%も「何となく自分がそう思っているから」と回答した。

一方で、企業を見ると、インターンシップの実施目的のうち、「採用に直結したものとして実施」と回答したのは、12.6%にとどまり、最も高かったのは 「仕事を通じて、学生に自社を含め、業界・仕事の理解を促進させる」88.2%だった。(就職白書 2019より)

以上のことから、インターンシップを行う企業の意図が学生に正しく伝わっていないため、インターンシップの位置づけが学生各々の解釈にゆだねられてしまっているといえる。企業の人事担当者から、「インターンシップの選考にもれた学生が採用選考時に応募してくれない」という悩みを聞くが、企業として、学生側にインターンシップをどうとらえてほしいのかを説明するなど、インターンシップを行う企業側の意図や目的を理解してもらう努力が必要といえる。

調査対象は、2020年卒業予定の大学生および大学院生6,397人(大学生5,269人/大学院生1,128人)。集計対象は2,224名(大学生1,676人/大学院生548人)

参考:【リクルートキャリア】インターンシップの選考に通過しなかった学生の約8割がその企業の採用選考を受けない。その背景は?

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