地元BC栃木に加入の成瀬が「60」初披露 選手兼任コーチに「身が引き締まる思い」

BC栃木・成瀬善久【写真:細野能功】

「選手として1勝でも多くチームに貢献、コーチとして一人でも多くNPBに選手を…」

 NPB通算96勝の成瀬善久投手が地元に帰ってきた。BCリーグ栃木に投手兼コーチとして今季入団した成瀬が14日、栃木県小山市の小山ベースボールビレッジでキャンプイン。背番号「60」のユニホーム姿を初披露した。

 初日から若手投手陣にトレーニングのアドバイスをするなど積極的に動いた。左腕は「身が引き締まる思い。プレーヤーとしてはしっかりやり、1勝でも多くチームに貢献し、コーチとしては一人でも多くNPBに選手を輩出すること」と目標を掲げた。

 成瀬は小山市出身で2003年にドラフト6巡目でロッテに入団。07年には16勝1敗、防御率1.81で最優秀防御率、最優秀投手のタイトルを獲得。10年にはロッテの日本一にも貢献し、14年オフにヤクルトにFA移籍した。

 ヤクルトから戦力外通告を受けた18年オフ、栃木からオファーを受けたというが、昨季はオリックスにテスト入団。オフに再び戦力外となり、昨年12月3日に栃木の投手兼コーチとしての入団が発表された。中学まで小山で過ごし、栃木の飯原誉士ヘッドコーチ兼外野手は中学の先輩でもある。

「地元の周りの人に野球をしている姿を見せたい」と話しており、「40歳でもチャンスがいただけるなら選手としてやっていきたい」と34歳の成瀬は現役への強いこだわりをもっている。たゆまぬ工夫と努力でNPBの投手タイトルを獲得するまで上り詰めただけに、NPBと独立リーグの若手の意識の差は感じている。「でもあくまで本人次第。発展途上で伸びしろはある。伝えることは伝えていきたい」と抱負を語った。(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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