休校で余った給食食材即売 諫早・約3900袋完売

学校給食で納品予定だった食材を買う来場者=諫早市多良見町、県学校給食会

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う臨時休校で納品がキャンセルになった学校給食用食材の即売会が14日、長崎県諫早市多良見町の県学校給食会倉庫前であり、エコバッグを持った主婦らが長い列をつくった。
 食品ロスを減らそうと同会が開いた。魚の切り身や納豆、1人分ずつ小分けされたジャム、マヨネーズなど、いずれも3月に県内小中学校へ納品する予定だった約40種類約3900袋を販売。ローストンカツ(10個入り)、サバゆずみそ煮(同)が各200円、ベーコンスライス(500グラム)が500円(いずれも税込み)などと安値で売られた。
 販売前から長蛇の列ができ、午前9時からだった販売開始を約15分前倒しして対応。同8時から並んだ同市永昌町の主婦、森理恵子さん(35)は「食べ物が廃棄されず、即売はとてもいい。安く買えた」と満足そうな表情を見せた。
 用意した約3900袋は同10時すぎに完売。同会の白石幹幸理事長は「子どもたちは給食を楽しみにしていたはず。食卓に給食用の食材を届けて、笑顔で食べてもらえれば。4月の新学期からまた再開できるよう準備している」と語った。母親と一緒に来た市立真津山小1年の松浦杏奈さん(7)は「給食のメニューが家で食べられるのは楽しみ」と話した。


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