12球団ルーキーのOP戦はどうだった? ロッテ福田光、鷹津森、中日郡司ら光る、巨人は出場ゼロ

ロッテ・福田光輝【写真:荒川祐史】

DeNAの坂本や広島の森下は開幕ローテ入りの可能性も

 プロ野球のオープン戦は15日に6試合が行われた。新型コロナウイルスの感染拡大により、開幕は延期となってしまったものの、無観客で行われてきたオープン戦はこれで終了。ここから先、各球団は練習試合を行いながら、新たに決まる開幕の日に向けて調整を続けていくことになる。

 主力選手の調整とともに、オープン戦の注目ポイントと言えば、各球団の新戦力たち。その中でも、昨秋のドラフトで指名されたルーキーたちがプロの世界でどれほど通じるかはファンにとっても気になるところだろう。
 
 そこで、今季のオープン戦での各球団たちのルーキーたちの成績を振り返り、開幕1軍入り(開幕がいつになるかは分からないが…)の可能性を感じさせている“ゴールデンルーキー”たちをピックアップしてみよう。まずはセ・リーグだ。

○巨人
新人のOP戦出場なし

○DeNA
2 坂本裕哉 2試合0勝1敗0S 防3.86
3 伊勢大夢 2試合0勝0敗0S 防0.00

○阪神
2 井上広大 2試合3打数1安0本1点 .333
4 遠藤成 2試合2打数0安0本0点 .000
5 藤田健斗 1試合1打数0安0本0点 .000
6 小川一平 2試合0勝0敗0S 防0.00
育1 小野寺暖 1試合4打数1安0本0点 .250

○広島
1 森下暢仁 4試合0勝1敗0S 防4.20
2 宇草孔基 5試合7打数3安0本1点 .429
5 石原貴規 1試合1打数1安0本0点 1.000

○中日
2 橋本侑樹 3試合0勝0敗0S 防0.00
3 岡野祐一郎 2試合0勝1敗0S 防0.00
4 郡司裕也 10試合14打数5安0本0点 .357

○ヤクルト
2 吉田大喜 2試合0勝1敗0S 防7.71
3 杉山晃基 3試合0勝1敗0S 防13.50
4 大西広樹 4試合0勝0敗0S 防4.50
6 武岡龍世 1試合1打数0安0本0点 .000

 13試合連続勝ちなし、9連敗でオープン戦最下位となった巨人はルーキーのオープン戦出場はなし。DeNAは坂本、伊勢のドラ2とドラ3投手がそれぞれ2試合に登板。坂本は13日の日本ハム戦で4回無失点と好投してローテ入りをアピール。伊勢も2試合を無失点に封じている。

 広島の森下は4試合に登板。15日のソフトバンク戦では5失点と苦戦したものの、開幕ローテ入りは確実な状況だ。中日の橋本、岡野の両投手もそれぞれ防御率0.00でオープン戦を終えて開幕1軍入りをアピール。郡司も10試合に出場。打数は少ないものの、打率.357と結果を残しており、開幕1軍入りの可能性は高そうだ。

 ヤクルトでは2位の吉田、3位の杉山がそれぞれ2試合、3試合と登板しているが、やや苦戦。阪神の井上、遠藤といった高卒ルーキーもオープン戦に出場し、開幕前と言えども1軍の舞台を経験した。今後の成長にとって、1つの糧になるだろう。セ・リーグでは15人の新人がオープン戦の舞台を経験した。続いてパ・リーグだ。

楽天小深田やロッテ福田光は開幕スタメンの可能性も十分

○西武
2 浜屋将太 3試合0勝0敗0S 防3.00
5 柘植世那 5試合6打数2安0本1点 .333
8 岸潤一郎 1試合1打数0安0本0点 .000

○ソフトバンク
1 佐藤直樹 11試合19打数7安0本4点 .368
3 津森宥紀 6試合0勝0敗0S 防0.00
5 柳町達 9試合13打数3安0本1点 .231

○楽天
1 小深田大翔 14試合44打数10安1本6点 .227
2 黒川史陽 14試合18打数4安打0本2点 .222
3 津留崎大成 4試合0勝1敗0S 防4.50
6 瀧中瞭太 4試合0勝0敗0S 防0.00

○ロッテ
2 佐藤都志也 4試合7打数1安0本0点 .143
5 福田光輝 9試合21打数4安3本4点 .190

○日本ハム
1 河野竜生 3試合1勝1敗0S 防4.00
2 立野和明 1試合0勝0敗0S 防0.00
4 鈴木健矢 5試合0勝0敗0S 防0.00
5 望月大希 2試合0勝0敗0S 防0.00
6 梅林優貴 1試合0打数0安0本0点 ー
育1 宮田輝星 1試合0打数0安0本0点 ー
育2 樋口龍之介 5試合11打数1安0本0点 .000
育3 長谷川凌汰 5試合0勝0敗1S 防0.00

○オリックス
3 村西良太 3試合0勝1敗0S 防6.00
5 勝俣翔貴 11試合18打数4安2本2点 .222

 一方のパ・リーグでは22人のルーキーがオープン戦の舞台を踏んだ。日本ハムでは支配下5人、育成3人が出場したが、その中には“お披露目出場”も含まれる。だが、3試合に登板した河野や5試合で防御率0.00の鈴木といった開幕1軍候補も。そして育成3巡目の長谷川も5試合で無失点。球団初の支配下昇格となるか、注目されている。

 リーグ3連覇を狙う西武ではドラ2の浜屋が評価を上げている。3試合に登板し、開幕1軍の候補に。ソフトバンクでは3位の津森が6試合連続無失点と好投し、中継ぎ陣の一角を伺う。1位の佐藤は打率.368をマークし、課題とされた打撃面でアピールしていた。

 楽天では小深田、高卒ルーキーの黒川がそれぞれ14試合と数多くの出場機会を得た。特に小深田は49打席に立ち、最後の巨人戦でも「2番・二塁」でスタメン出場。開幕スタメンの可能性もある。ロッテでは5位の福田光の評価が高い。14日の中日戦では2打席連続本塁打を放ち、オープン戦3本塁打。藤岡ら先輩たちを押しのけて開幕スタメンに入る可能性も十分にある。オリックスは5位の勝俣が2本の本塁打を放つなど、パンチ力の高さをアピールした。

 今季も楽しみな新人が数多くいる。果たしてこの中で開幕1軍の座を掴むのは誰か。そして、昨季の阪神・近本やソフトバンク・甲斐野らのように1年目から大活躍を見せるスーパールーキーは出現するだろうか。(Full-Count編集部)

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