三菱電機、ガス・水道メーターとつながるセンサーネットワーク向け電池駆動無線端末「BLEnDer ICE」を開発

近年、高度経済成長期に大量に敷設したガス・水道などの社会インフラ設備の老朽化が進む一方、 安定的なサービスの維持も求められ、人手不足もある中、IoT化による業務効率化のニーズが高まっている。特に、人手で行うことが多いガス・水道メーターの検針業務の自動化や、各種センサー機器の遠隔監視・制御が出来る環境を整備することが求められている。三菱電機株式会社は、センサーネットワーク向け電池駆動無線端末「BLEnDer ICE(ブレンダー アイシーイー)(※1)」を開発した。今回発表された端末「BLEnDer ICE」とガス・水道メーターや各種センサー機器をつなげることで、センサーネットワークへのワイヤレス接続を行う。これにより、人手で行うことが多かった検針の自動化やセンサー機器の遠隔監視・制御が行えるようになる。同製品の特長としては、汎用インターフェースを標準装備しているため、ガス・水道メーターや各種センサーとの接続が出来るという点や、(低消費電力の特定小電力無線通信(※4)を用いてBLEnDer パッケージを活用した)広域ネットワーク接続により自動検針やインフラ設備の遠隔監視・制御といったサービスを低コストで運用出来るという点、低消費電力による電池駆動により場所を選ばず設置ができるため、電源供給が困難なガス・水道メーターなどとの接続が容易でメーター指針値の収集やメーターの遠隔監視・制御が出来るという点だ。また、低消費電力のため、最長10年間にわたる稼働が可能と期待されている(※5)。同社は、2014年から大規模ネットワークを実現できるBLEnDerパッケージを提供し、電力自由化や社会インフラのIoT化に取り組んできた。同社の今後の展開としては、再生可能エネルギーの増加に伴う VPP(※6)、マイクログリッドの普及を見据え、DSR(※7)や DER(※8)の遠隔監視・制御を目的としたインターフェースにも対応していく予定とのこと。※1 「BLEnDer ICE」:BLEnDer Intelligent Communication Edgeの略BLEnDer:エネルギー政策に対応して開発した電力市場向けパッケージ型ソフトウエア※2 (TOP画像内)さまざまな通信方式に対応し通信端末の管理・制御を行うパッケージソフトウエア※3 (TOP画像内)無線マルチホップ通信による安価な広域通信網を実現するパッケージソフトウエア※4 無線免許や無線従事者資格を必要としない無線局を利用する通信※5 使用条件・環境による※6 Virtual Power Plant:小規模の再生可能エネルギーをまとめて制御し、一つの発電所のように機能させること※7 Demand Side Resources:需要家側に接続されている発電設備や蓄電設備など※8 Distributed Energy Resources:DSRに加えて、系統に直接接続される発電設備や蓄電設備など

© 株式会社アールジーン