鷹リチャード&尾形に続くのは巨人沼田?日ハム長谷川? OP戦でアピールした育成選手

日本ハム・長谷川凌汰【写真:石川加奈子】

日本ハムの長谷川は育成ルーキーながら、オープン戦5試合を無失点

 15日に各地で6試合が行われたプロ野球のオープン戦。新型コロナウイルスの感染拡大により、開幕は延期となってしまったものの、無観客で行われてきたオープン戦はこれで終了となった。ここから先、各球団は練習試合を行いながら、新たに決まる開幕の日に向けて調整を続けていくことになる。

 主力選手の調整期間として活用されるとともに、若手選手のアピールの場ともなるオープン戦。今年も各球団で若手の奮闘があり、その中では支配下昇格を目指す育成選手のアピールも目立った。そして、16日にはソフトバンクの尾形崇斗投手、砂川リチャード内野手が支配下昇格を勝ち取った。

 この2人のほかにも、オープン戦中に結果を残した育成選手はいる。そこで、オープン戦に出場した育成選手の結果を振り返り、支配下昇格の可能性を探ってみよう。まず、パ・リーグだ。

○ソフトバンク
尾形崇斗投手(支配下決定)
5試合1勝0敗0S 11回4安打0失点 0.00
砂川リチャード内野手(支配下決定)
12試合22打数6安打2本塁打4打点 .273

○ロッテ
ホセ・アコスタ投手
2試合0勝1敗0S 1.1回3安打2失点 13.50
和田康士朗外野手
8試合4打数1安打0本塁打1打点 .250

○日本ハム
長谷川凌汰投手
5試合0勝0敗1S 5回2安打0失点 0.00
宮田輝星外野手
1試合0打数0安打0本塁打0打点 -
樋口龍之介内野手
5試合11打数1安打0本塁打0打点 .167
海老原一佳外野手
2試合4打数1安打0本塁打1打点 .250
高濱祐仁内野手
2試合0打数0安打0本塁打0打点 ー

 ソフトバンクの尾形、リチャード以外で、最も支配下昇格の可能性が高そうなのが日本ハムの長谷川。BCリーグ新潟から育成ドラフト3位で入団したばかりの育成新人右腕でオープン戦5試合で1点も取られず。防御率0.00と結果を残している。

 日本ハムでは長谷川と同じBCリーグ新潟から入団した育成ルーキー樋口もオープン戦で5試合に出場。宮田や海老原、高濱ら、ロッテのアコスタや和田はオープン戦に出場こそしたが、アピールとはいかなかった。

 セ・リーグはどうだろう。

巨人の沼田はオープン戦6試合に投げて1失点、防御率1.42と好投

○巨人
沼田翔平投手
6試合0勝0敗0S 6.1回4安打1失点 1.42
與那原大剛投手
3試合0勝0敗0S 3回3安打1失点 3.00
ナディーノ・ディプラン投手
1試合0勝0敗0S 5回7安打3失点 5.40
エスタミー・ウレーニャ内野手
3試合5打数0安打0本塁打0打点 .000

○DeNA
フランディー・デラロサ内野手
1試合1打数0安打0本塁打0打点 .000

○阪神
横山雄哉投手
1試合0勝0敗0S 1回0安打0失点 0.00
小野寺暖外野手
1試合4打数1安打0本塁打0打点 .250

○中日 
ヤリエル・ロドリゲス投手
2試合0勝0敗0S 2回2安打1失点 4.50 
モイセ・シエラ外野手
5試合8打数2安打0本塁打1打点 .250

 セ・リーグで最もアピールに成功したのが、巨人の沼田だろう。旭川大高から2018年の育成ドラフト3巡目で入団した2年目右腕はオープン戦6試合で失点はわずかに1。昨季の日本一ソフトバンク相手には2回無失点、4奪三振と好投した。オープン戦最下位に沈んだ巨人にとって、明るいニュースだった。

 巨人では與那原も3試合に投げて1失点とまずまず。巨人ではキャンプを育成選手で迎えたイスラエル・モタ外野手がキャンプ、オープン戦でのアピールに成功し、2月28日に支配下登録されている。

 巨人以外ではDeNA、阪神、中日で育成選手がオープン戦の出場機会を貰っているが、沼田以上のインパクトを残した選手はいない。尾形、リチャードに続く“育成の星”となりそうな筆頭候補として、日本ハムの長谷川、そして巨人の沼田が期待の存在となりそうだ。(Full-Count編集部)

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