藤ヶ谷太輔「やめるときも、すこやかなるときも」クランクアップ。「すごくいいチームでした。そしていい作品、それに尽きます」

3月23日に最終回を迎える、藤ヶ谷太輔主演の日本テレビで放送中の連続ドラマ「やめるときも、すこやかなるときも」(月曜深夜0:59、関東ローカル)がクランクアップを迎えた。

本作は、家具職人として師を越える新しい作品が作れず、伸び悩んでいた須藤壱晴(藤ヶ谷)が、恋愛下手の広告制作会社社員・本橋桜子(奈緒)と出会い、痛みを抱えながら生きてきた2人が、傷つきながらも歩み寄っていく姿を描くラブストーリー。最終回では、自身の個展のスピーチ中に再び声が出なくなってしまった壱晴。そして、自分宛に届いた幾多の郵便物の中から、「須藤壱晴 個展」の文字を見つけた桜子。すれ違っていた2人の運命が動きだす様子が映し出される。

クランクアップは、予告映像でも印象的な壱晴と桜子の運命を変える歩道橋のシーン。極寒の中での撮影ながら、そろってクランクアップを迎えた2人は、笑顔で撮影を振り返った。

藤ヶ谷は「すごくいいチームでした。そしていい作品、それに尽きます。それぞれのキャラクターもいとおしい。監督の持っている世界観と女性ならではの目線とか、すごく親身になっていろいろ話をしてくださったので、いいチームで救われたなと思っています。このドラマは、物語がキラキラした恋愛だけじゃないので、すごく重いシーンや、しっかり沈むようなシーンも続いたりするんですけど、本番以外の場面ではチームで明るく楽しく、やる時はやるみたいな、すごくメリハリのあるチームだったので、助かりました。とても楽しかったです」とスタッフ・キャストが“ONE TEAM“となって撮影に臨めたことに感謝。

「初めの頃は、声のリズムとか緩急とか、壱晴のミステリアスな雰囲気のあんばいを探すのが難しかった。壱晴がどういう気持ちでいるのか、考えすぎてしまったり…」と役柄をつかむまでに苦労したという藤ヶ谷。「最後、壱晴は大事なシーンで、桜子の大切さに気付くんです。自分で演じておきながらですけど、監督や奈緒さんと『壱晴と桜子には、幸せになってほしいよね』って話をしました。『(相手を)受け入れる』って言葉だと当たり前に感じるけど、撮影を通して、あらためてその大切と難しさを感じましたね。本当にできるのか、と」と壱晴役を通じ、考えさせられることも多かった様子。「壱晴自身も自分で乗り越えなきゃいけないトラウマがあって、自分自身のことがよく見えていなくて、桜子を振り回してしまうこともあると思うんです。だから、皆さんにも温かく見守っていただければ」と理解を求めた。

そして、「このドラマの大きなメッセージとして、作品をご覧になった方が、自分も恋愛してみようかなとか、あの人どうしてるかなとか、恋とか愛について一歩踏み出せるような、考える時間ができるような作品になっていますので、皆さんにも、そういうのを思い浮かべていただけたらうれしいです」と呼びかけた。

一方、奈緒は「本当にあっという間で、すごく濃ゆい毎日で、本当はもっともっと現場にいたいので、寂しいです。『やめるときも、すこやかなるときも』は、読んだ時から大好きな作品なので、完成してすごくうれしく思います」と感想を話し、藤ヶ谷については「お会いするまではクールな印象があったんですけど、そんなことはなくて。ラブストーリーで、壱晴さんとして、そこにいてくださることが、とても信じられる方でした。ご一緒できて、すごくお芝居も楽しかったですし、空き時間もチーム全体に気を配ってくださっていて、現場の空気を作ってくださいました」と、主演として現場をけん引していたことを報告。さらに「松江での撮影はとても思い出に残っていて、短いながらも共演者の皆さんと、スタッフさんたちと楽しみながら撮影することができました」と撮影を振り返った。

また、「この作品はラブストーリーですが、もちろん桜子と壱晴の結末を知って、もう一度初めから見ても2人の細かな心情というのが、すごく皆さんに楽しんで見ていただけるのではと思います。家族とか、周りの方たちとも、ぜひお話ししてみてください。壱晴さんと桜子の、最後の瞬間まで、よろしくお願いします」とアピールした。

なお、YouTube「シンドラ公式チャンネル」では、随時動画が更新されている。こちらもチェックしておきたい。

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