全日本ラリー:無観客試合の2020年開幕戦新城ラリーで奴田原が優勝。新井親子が2~3位

 2020年のJRC全日本ラリー選手権は3月13~15日、愛知県新城市を中心に第2戦新城ラリー2020が行われ、奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)が優勝した。総合2位は新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)、総合3位は新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI)だった。

 2020年の全日本ラリーは当初全10戦で争われる予定だったが、第1戦嬬恋は2019年10月に日本列島を襲った台風19号による被害により開催中止となり、この第2戦新城でシーズン開幕となった。

 しかし、この新城ラリーも予定どおりの実施とはならず、世界中で脅威となっている新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を鑑みて、無観客イベントとして実施されている。

 競技初日の14日(土)は気温も上がらず雨も降る難しいコンディションに。奴田原はSS1~3、5~6(SS4はキャンセル)のうち、SS1~3で最速タイムを記録して総合トップに浮上する。

2020年全日本ラリー第2戦新城ラリー2020 表彰式

 一夜明けた15日(日)は快晴となったものの、山のなかを抜けるセクションではウエット路面も残るなどトリッキーな状況となるが、奴田原はこの日行われたSS7~10の全ステージで最速タイムを刻む圧倒ぶりをみせ、2020年シーズン初戦を白星で飾った。

新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)

 優勝した奴田原と22秒1差の総合2位はSS5で最速タイムを刻んだ新井敏弘、55秒7差の総合3位はSS6で最速タイムだった新井大輝がつけた。

勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)

 総合4位は鎌田卓麻/鈴木裕(スバルWRX STI)、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)は14日に行われたSS1で駆動系トラブルに見舞われ優勝戦線を離脱。ただ競技2日目には復帰し完走を果たしている。

 JN2クラスは眞貝知志/安藤裕一(トヨタ・ヴィッツ)が優勝したほか、JN3クラスは竹内源樹/木村悟士(スバルBRZ)、JN4クラスは内藤学武/小藤桂一(スズキ・スイフト)、JN5クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)、JN6クラスは明治慎太郎/里中謙太(トヨタ・ヴィッツ)が、それぞれ優勝している。

 2020年の全日本ラリー、シリーズ2戦目となる第3戦『ツール・ド・九州』は4月10~12日に開催される予定だ。

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